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維新八策2024 個別政策集

維新八策2024 目次

 

    1 徹底的な見える化、脱しがらみで政治腐敗を浄化する

    自民党の裏金問題に見られる政治腐敗を根絶するため、企業団体献金の全面禁止や政治資金の完全公開(政策活動費の廃止)など、真の政治浄化に取り組みます。世襲制限や特権に染まった議員たちの定数削減も断行し、政治不信を一掃します。

    議員待遇

  • 改革の先頭に立つ政治家は、自分たちの身分・待遇にこだわらず改革を進めるという姿勢を明確に示すため「身を切る改革」として、国会議員の議員報酬(歳費)・議員定数3割カットを断行します。
  • 3割カットが実現するまでの間、2014年より開始している歳費2割の自主カット(被災地等への寄付)を継続し、その情報を公開します。
  • 政府による臨時給付金などの施策が講じられた場合、党所属議員は受け取らず、被災地や戦災地等への寄付を行います。
  • いわゆる「議員年金」の復活については、多額の税投入が行われてきたことから地方議会議員の厚生年金への加入を含め強く反対し、議員特権に対する厳格な姿勢を堅持します。
  • 調査研究広報滞在費(月100万円の旧文書通信交通滞在費)については、わが党が国会において主張している使途の公開、領収書添付、残額の国庫返納の義務化を実現します。義務化が成立するまでの間は、従来から行ってきた自主的な取り組みとして領収書公開などの情報公開を継続します。また、地方議員の政務活動費についてもネット公開を促進します。
  • 上記以外においても、いまだ残る不必要な「議員特権」について、包括的に見直しを行います。
  • 官民の癒着の温床となる議員、政党への企業・団体・組合等による献金の全面禁止を求め、ネット献金を含めた個人献金を促進します。全面禁止の成立以前においても、所属議員は企業団体献金を受け取らない政治姿勢を堅持します。
  • 政治資金パーティーについては、企業団体からのパーティー券購入を禁止するとともに、収益事業全般に対して、民間企業が行う事業活動と同じ基準で課税対象とし、透明かつ公正な課税を実施します。
  • 激甚災害を受けた地域への寄付やふるさと納税においては、政治家・議員からの寄付が違法とならないよう公選法を見直し、議員が率先して寄付文化に貢献できる環境を整備します。
  • 政治家本人や後援団体の有権者に対する寄付が禁止されている一方で、政党支部の名義による線香・花代等の寄付が横行している現状に鑑み、政党支部からの寄付についても厳格な制限を設けます。また、国会議員と地方議員で異なる資金管理団体の扱いを統一し、国会議員の特権的扱いを改めます。
  • 政治家が自身の関係する政治団体に寄付する場合でも、税制上の利益を享受することが可能となっている現行制度を見直し、寄付金控除の特例及び所得税額の特別控除の規定から除外します。


  • 国会改革

  • 地方分権体制(道州制)への移行を前提に、政府と国会の役割は外交安全保障・マクロ経済などに明確に絞り込み、緊迫した国際情勢の中で、わが国が平和を維持し、持続的に発展していくための政策に集中できるようにします。
  • 政府与党に無責任野党が対峙する構図を前提とした非生産的な国会を抜本改革し、スキャンダル追及や日程闘争になりがちな運営を見直し、その生産性を高めますます。
  • 政策競争の場としての立法府を実現するため、与党に対峙する際には責任野党として対案を示し、とりわけ議員間討議・議員立法・国会議員同士の自由討議を活性化させるなど、形骸化した審議の活性化を促進します。
  • 国際情勢の不確実性が増す中、日本のトップだけが突出して国会に縛られる状況が続いている現状をあらため、首相が100日は海外に行けるような国会運営を行います。
  • 永田町の人間関係に左右される閣僚人事を見直し、積極的な民間登用を図るなど、その所管について知見・専門性のある人材を登用します。
  • 質疑・答弁の時間をしっかりと確保した「党首討論(国家基本政策委員会)」を定期的に行い、国会審議の活性化を図ります。
  • 国会審議において閣法の修正が行われることが稀である現状を是正し、法案の修正議論を活性化します。与党による事前審査制度を見直し、委員会での法案審査については質疑だけでなく、委員会の下に設置される小委員会で条文ごとの審査を行い、修正案を作成する機会を制度化するなど、閣法に対して価値ある修正をリードします。
  • 議員立法の審議を積極的に行うため、閣法質疑・一般質疑の順で行われる委員会審議の慣習を改めるなど、議員立法の活性化を図ります。
  • 本会議、委員会の質問通告時間について各党が厳守するようルールを改めるとともに、通告時間と内容の事前公表を義務化します。義務化の前であっても、所属議員は自主的にネット等で公開を実施します。
  • 議員立法の責任ある運用を実現するため、今後制定される見直し規定のあるすべての議員立法について、規定された期限内での確実な見直しを行います。また、既存の見直し未実施の法律については、1年以内に見直し作業を完了させます。
  • 議会の機能維持、特定の議員の権限行使の機会の確保等の観点から、天災、感染症の蔓延、出産・障がい等により議員が議場にいることができない場合のオンライン審議を認めるなど、国会運営のリモート・IT化を抜本的に進めます。あわせて、地方の実情に応じて条例を定めることにより本会議も含めたオンライン審議が可能になるよう地方自治法を改正します。
  • 上記国会改革を具体化するために立法府のあり方を検討する第三者委員会を設置します。また、日々の議会運営を改善するために議会活性化委員会を議院運営委員会内に設置します。
  • 官僚や公務員に対する恫喝的なヒアリングを禁止するとともに、議員向けのレクチャー・意見交換についても公務員の働き方改革に合わせオンラインでの実施を推進するなど、国会・議会対応による行政機関の負担を軽減します。
  • 政党の公共性と透明性を高めるため、「政党法」を制定します。具体的には、政党の定義、ガバナンスコード、資金管理、倫理規定などを包括的に定め、政治資金規正法や政党助成法などの個別法を統合することで、政党支部を含む政治団体の乱立を規制し、政党のガバナンスを強化します。
  • 国会での業務全般のペーパーレス化に率先して取り組み、官公庁からの資料は極力データで受け取ることを徹底します。
  • 大臣、副大臣、政務官による株式取引等の制限を厳格に運用し、法制化も視野に利益相反を防止します。
  • 「口利き」などの疑惑を防止するため、政官接触ルールの内容を見直し、国家公務員制度改革基本法を厳格に運用します。
  • いわゆる「政治とカネ」の問題をめぐって、政治団体の収支報告書に不提出・不記載・虚偽記入があった場合に、会計責任者は処罰できても政治家・代表者が責任逃れするケースが横行している現状に鑑み、政治団体の収支報告書については政治家(政治団体の代表者)も記載・提出義務者に位置付けることとし、直接処罰の対象とします。


  • 【社会制度改革(医療・年金・多様性等)】

    2 若い世代が不利な制度を抜本改革。現役世代の活力で高齢者・地域を支える社会へ

    現役世代に不利な制度は徹底的にすべて見直します。医療制度の適正化による現役世代の社会保険料負担軽減を実現し、年金は抜本改革して、世代間格差の生まれない積立方式または最低所得補償制度を導入します。

    社会保障制度

  • 「チャレンジのためのセーフティネット」構築に向けて、給付付き税額控除またはベーシックインカムを基軸とした再分配の最適化・統合化を本格的に検討し、年金等を含めた社会保障全体の改革を推進します。
  • 社会保険としての受益と負担をバランスさせるため、受益(給付)と負担(保険料)を明確化し、適正な保険料の設定・適正な給付を実現します。
  • 現行の公的年金を継続する場合は賦課方式から積立方式に移行し、原則として同一世代の勘定区分内で一生涯を通じた受益と負担をバランスさせることで、払い損がなく世代間で公平な仕組みを構築します。
  • 国民健康保険については、スケールメリットを活かせる広域的な運営を推進します。


  • 医療・介護政策

  • 医療制度改革「医療維新」により、医療の質を高めつつ社会保険料負担を軽減します。具体的には、高齢者の医療費窓口負担を現行の「9割引き」から「7割引き」に見直し、現役世代と同じ負担割合とすることで、現役世代の社会保険料負担の軽減を図ります。あわせて、こども医療費の無償化にも取り組み、子育て世代を支援します。
  • 医療サービスの生産性向上と適正化を図るため、診療報酬体系の再構築、医薬分業制度の見直し、後発医薬品の使用原則化、保険適用薬品の適正化などを進め、医療費の増大を抑制します。また、医療介護分野の多職種連携を促進するため、医師・歯科医師・薬剤師・看護師等の業務範囲の見直しを図り、一部医療行為のタスクシフトなども検討します。さらに、患者の選択肢を拡大し、先進的な医療技術の導入を促進するため、混合診療の解禁についても積極的に検討を進めます。
  • レセプトチェックのルール統一を行い、国民皆保険制度の元でAIやビッグデータを活用することで、医療費の適正化と医療の質の向上を同時に実現します。
  • 医療現場と患者の負担軽減や感染症対策のため、オンライン診療・オンライン服薬指導については診療報酬体系や利用要件のさらなる見直しを進め、安全性を確保したうえで積極的に推進し、国民にとって使いやすいものにしていきます。
  • 患者や利用者がよく理解できるよう、診療報酬・介護報酬の決定プロセスを透明化し、その体系を簡素化します。
  • 診療報酬について、現在の受診の量に応じた出来高払い(payforservice)の仕組みから受診の質・価値への支払い(payforperformance)への移行を進めます。そのために不可欠なデータ活用については、電子カルテの標準化や電子処方箋の普及を通して医療情報のデータベース化を促進します。
  • 医療保険に保険料割引制度を導入します。具体的には、定期的な検診受診者や健康リスクの低い被保険者などの保険料を値引きすることで、一人ひとりが健康価値を高める行動を起こすインセンティブを設けます。
  • 地域における医療と介護の切れ目ないサービス提供ができるよう、医療DXを推進するとともに、在宅医療・在宅介護の質・量を高め、初めて経験する人でも安心して使える地域包括ケアシステムを構築し、医療・リハビリ・介護・福祉の連携による、いのち輝く未来社会を実現します。
  • いわゆる「待機高齢者」問題等の介護施設不足の解決のため、介護サービスでの地方分権と規制改革を行い、ニーズを適時・的確に把握できる体制を整えます。
  • 病気や要介護になることを防ぐ一次予防・健康増進を図るとともに、法定健診のデータの有効活用や先進自治体のモデルの横展開を進め、介護予防・予防医療の取り組みを一層推進し、早期予防・早期介入により健康寿命を延ばします。
  • 介護と保育に関するニーズの変化に柔軟に対応するため、老人ホームと保育所を一体化させた複合施設の設置基準は、自治体が決定できるよう権限移譲・規制緩和を行います。
  • 自立支援に軸足を置いた介護を推進し、またがん検診・特定検診の受診率を向上させ、がんの早期発見・早期治療を進めることで健康寿命の延伸に注力します。
  • 改正健康増進法の周知徹底を図り、受動喫煙防止の徹底に努めるとともに、屋外喫煙所のあり方を改善するなど、きめ細やかな受動喫煙対策を推進します。また、喫煙由来とされる疾病の早期発見、早期治療につなげ健康寿命延伸を目指します。
  • 認知症患者への支援や、認知症への理解啓発を推進する施策の充実を図り、高齢者とその家族が安心して暮らせる社会を実現します。また、iPS細胞を利用した再生医療等、認知症の治療に対する研究を支援し、将来的な治療の実現を目指します。
  • 介護人材による高齢者への暴行や性的虐待が後を絶たない現状に鑑み、過去の性犯罪経歴の照会や無罪証明書の発行ができる「日本版DBS」の創設の際には介護人材への適用も検討するなど、介護現場におけるハラスメント対策を立法化します。
  • 難病患者の就業・学業環境を整備し、難病患者支援制度を充実させます。
  • 循環器病、CKD(慢性腎臓病)、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの慢性疾患について、先進的な取り組みの全国展開や早期診断・早期治療等の標準化を進め、発症、再発、重症化予防対策を推進します。また、喫煙による諸問題への対策を進めるなど、慢性疾患の予防対策に総合的に取り組みます。
  • アレルギー疾患を持つ方が、全国どの地域においても医療相談・治療を確実に受けられる体制を整備し、QOL(生活の質)を保ちます。
  • 検体の自己採取と血液マーカー検査の組合せなど「受けやすくて精度が高い」新しい検診制度を採り入れ、病気の早期発見に取り組みます。公費負担で行う新生児マススクリーニング検査の対象疾患の更なる拡充を目指し、子どもの未来を守ります。
  • 自己決定権の一部としての「尊厳死(平穏死)」について、賛否の意見を集めた幅広い議論・検討を率先します。
  • 悪質な渡航移植による患者の死亡事案や、非倫理的な臓器取得に関する重大な人権侵害の疑念が尽きない現状に鑑み、無許可あっせん業の罰則を強化するとともに、渡航移植における臓器の提供証明を発行する国際的な枠組みを構築します。また、国内での臓器の提供が適切に行われるよう臓器移植の機会を確保するための法改正を行います。


  • 感染症対策

  • 有事の際に病床や医師・看護師などの医療従事者の確保を可能とするため、十分な経済的補償を前提とした上で、医療機関・医療関係者に対する実行力のある要請・命令が行えるよう法整備を行います。
  • 休業命令や経済的補償を付加したうえで都道府県知事に権限を移譲する新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正を行い、都道府県と国の合意形成に必要な手続きを整え、地方が地域事情に応じて機動的に感染症対応を行える体制を確立します。
  • 感染症の対応における正確な知見と対策の提供を実現するため、首都圏と関西圏に「日本版CDC」を1か所ずつ整備します。これにより、感染防御の司令塔としての役割を果たし、都道府県の知事が迅速かつ適切に判断するための情報提供を行います。さらに、人材育成の強化を通じて、感染防御の研究や専門知識を高め、全国の感染症対策をリードします。
  • 今後あらたな大規模感染症の流行に備え、有事の際には都道府県の枠を超えて情報や医療資源の共有化をはかるなど、相互補助できる体制を構築します。
  • 感染症法を改正し、国民が検査や医療を受けることができる権利を明確にすることで、安心して日常生活を送れる環境を整備します。
  • コロナ禍において国民や企業の自粛頼みに甘んじ、実質的には法的根拠なく自由を奪ったと評価される事態に至ったことを踏まえ、有事の際の指揮命令系統等に関し、危機対応ガバナンスを確立するための法改正・憲法議論を積極的に行います。
  • 人員配置や設備面で急性期の受け入れ能力がない中小病院が過多になっている現状を精査し、医療提供体制の再編を強力に推進します。特に有事の際に保健所と開業医の協働が機能不全状況に陥ったことに鑑み、開業医(かかりつけ医)が診察や健康管理を行うことを原則とする体制を構築します。また入院判断などについても開業医(かかりつけ医)が積極的に関与し、きめ細やかな指示を患者に行うなど、入院医療機関へ適切な要請・対応ができる仕組みを構築します。
  • 国産ワクチンや治療薬の研究開発・生産体制について、大胆な投資を行うなど安全保障の観点から抜本的に強化し、実用化の際には十分な量が国民に確保・供給できる体制を確保します。


  • 男女共同参画

  • 企業における働き方の柔軟性を高めるための支援策を強化し、とりわけ女性が出産や育児を理由に不本意な離職や非正規雇用化を選択することのないよう、女性のキャリア形成を支援します。
  • 女性の雇用においてはすでに正規・非正規雇用が逆転している現状に鑑み、正規・非正規を問わない「同一労働同一賃金」を、女性が働く環境整備としても実現します。
  • 育児や介護を理由とした離職を防ぐため、育児・介護支援のみならず家事支援サービスの利用促進を図るなど、働きながらケアができる体制整備に努めます。
  • 現行の母子保健法に父親等、ともに育児をする者の役割と責任を書き加え、子育てにおける家庭への支援を強化します。
  • 企業の女性雇用率や女性役員比率、男性の育児休業及び出生時育児休業(男性版産休)取得率などに応じて政策的な減税を行い、女性や子育て世代が活躍しやすい機会を増やします。
  • 戸籍制度及び同一戸籍・同一氏の原則を維持しながら、旧姓使用にも一般的な法的効力を与える制度(維新版選択的夫婦別姓制度)の創設など、結婚後も旧姓を用いて社会経済活動が行える仕組みの構築を目指します。
  • 性暴力被害者への支援を強化するとともに、出所者を把握し、専門的な治療に結び付けるなど性犯罪再犯の防止策の法制化を進めます。また、取り調べや裁判の過程で被害者が精神的な苦痛を強いられるセカンドレイプへの啓発を推進し、被害者の二次被害を防止します。
  • DVや児童虐待の撲滅と早期発見のため、DV相談の強化、民間シェルターの支援拡充、被害者保護・支援策の充実を図ります。高葛藤ケースにおける面会交流の適切な制限、加害者プログラムの実施推進など、被害者と子どもの安全・安心を最優先に、地方自治体や民間支援団体を含む関係機関と連携して総合的な対策を進めます。
  • 子宮頸がん(HPV)ワクチンについては、積極的勧奨が行われず接種の機会を逸した世代に対する救済措置を確実に進め、防げるがんから命と健康を守ります。
  • 不妊治療が保険適用になったことで、支援の対象外となってしまった効果的・先進的な治療に対する助成の再開・継続を検討するとともに、不妊治療分野における混合診療解禁を早期に実現します。
  • 時間単位の有給取得を企業に奨励するなど、不妊症・不育症の課題と向き合い仕事と治療が両立できる環境整備に取り組みます。
  • 母体を適切に守るため、性と生殖に関する知識を啓発するとともに、アフターピルのオンライン診療・処方などの規制緩和を検討します。


  • 障がい者支援

  • 分身ロボットなどのテクノロジー開発や、超短時間雇用の導入等の規制緩和を通じ、身体・知的・精神の障がい種別にとらわれない障がい者雇用率の向上を推進します。
  • 障がい者福祉についても、雇用契約を前提とする障がい者雇用率制度(法定雇用率)に加え、フリーランスや就労継続支援事業所等への発注額を評価する仕組みを導入する等により、多様な働き方を促進します。
  • ポストコロナ時代における働き方に鑑み、健常者のみならず障がい者就労についても通所だけでなくテレワーク(在宅就労)で行えるよう、就労系福祉サービスを活用できる制度とICT環境を整備します。
  • 長時間の介助を受けられる「重度訪問介護」のサービスについては、経済活動中にも利用可能にする等、重度障がい者が活躍できる環境を整備します。
  • 障がい者の社会参加に必要な情報アクセスやコミュニケーション手段の保障、デジタル・ディバイド(情報格差)解消のため、行政サービスを中心として情報保障の充実化を図ります。また、手話を言語として定める手話言語法を制定します。
  • 障がい児がライフステージを通じて一貫した療育支援を受けられるよう、療育発達支援施設の拡充など地域における療育支援体制を構築します。


  • LGBTQ

  • 同性婚を認め、LGBTQなどの性的少数者が不当な差別をされないための施策を推進します。また、同性婚が法制化されるまでの間、自治体による同性パートナーシップ制度の導入を促進するとともに、同性間に限らず使えるパートナーシップ制度(日本版パクス)の導入を目指します。
  • 性自認・性同一性を巡る諸課題やトランスジェンダー当事者が直面する困難の解決に取り組み、多様性が尊重される環境整備に向けて政府内に専門的に議論をする会議体を設置します。議論の際は、女性や子どもなどの権利が守られることにも十分な配慮をもって進めます。


  • 誹謗中傷対策

  • 表現の自由に十分留意しつつ、民族・国籍を理由としたいわゆる「ヘイトスピーチ(日本・日本人が対象のものを含む)」を許さず、不当な差別のない社会の実現のため、実効的な拡散防止措置を講じます。
  • SNSなどにおける誹謗中傷問題につき、表現の自由に十分に配慮しつつ、中傷被害者の救済を迅速・確実に図るとともに、誹謗中傷表現の抑止のための国、自治体、事業者の責務を明確にした対策をすすめます。また、民事裁判手続きの負担軽減策や、放送事業者による出演者からの相談体制整備など、総合的な被害者支援策を実施します。


  • 消費者保護

  • インターネットを通じた新たな犯罪・特殊詐欺や、犯罪の温床となる無登録の投資助言・医療広告などが横行していることに鑑み、省庁横断や消費者団体等との連携によるサイバー犯罪対策を強化し、消費者保護に努めます。また、著名人の肖像や名前を無断で利用した「なりすまし広告」による被害を防ぐための法規制を強化します。
  • 特殊詐欺の温床となっている不特定多数への虚偽請求メール等の大量送信を禁止し、明確な基準を設けた上でプロバイダー等に送信者の開示を義務付け、罰則を強化するなど、安全で安心な情報社会の構築を推進します。
  • インターネットが犯罪に利用されるケースが増加していることに鑑み、インターネットを利用した犯罪に迅速に対策ができるように警察庁等関係省庁に情報人材の採用・育成を促し、ネット犯罪の未然防止につとめます。


  • 生命・安全対策

  • 青年層の死因で最も多い自殺について、行政が家庭や教育現場・職場などとも連携をとれる体制整備を促進するとともに、経済的理由による自殺を防ぐための福祉的セーフティネット・職業訓練などの雇用政策の充実を図ります。また子どもの死因としてのいわゆる「心中」に対する調査研究と対策を積極的に進めます。
  • 現在死亡場所によって所管が異なっている子どもの死亡事案について、省庁横断的に集約し検証と対策を強化することによって予防可能な子どもの死亡を減らします。
  • 子どもにかかる重大事故防止の観点から、スクールバス等ついては事業用自動車(緑ナンバー)と同種の安全基準を設けるなど、安全面についての法整備を進めます。
  • 子どものマンションの転落事故が相次いでいることに鑑み、子どもが昇りにくいデザインや形状についての規制を含めた建築基準法の規制の見直しを検討します。
  • 二次被害の防止、求償権付の賠償金の一部立て替えなど、犯罪に苦しむ被害者への支援の強化を推進します。同時に、触法障がい者を含む触法者が社会復帰をする更生支援に取り組みます。


  • 動物との共生

  • 動物愛護管理法によるペット業者への数値規制を徹底するとともに、犬猫殺処分ゼロを目指し、愛護団体の支援充実や保護犬・保護猫の譲渡会の活性化等を推進し、不条理な繁殖・販売ビジネスをなくしていきます。また、虐待を監視するアニマルポリスを創設すると同時に、動物保護の障害となっている所有権の壁を取り払います。
  • 譲渡困難のケースを殺処分にカウントせずに「ゼロ達成」と偽る自治体が発生している事態に鑑み、殺処分の定義を厳格に見直し、動物殺処分をゼロに近づける取り組みを強化します。
  • 国際獣疫事務局(OIE)の勧告に則り、家畜のストレスや疾病を減らすなど「アニマルウェルフェア」に配慮した飼養管理を促進します。


  • 【減税・成長戦略・規制改革】

    3 減税と既得権を打破する成長戦略・規制改革で、日本経済を再起動

    活力を生み出す減税と、労働市場の流動化やライドシェアに象徴された旅客運送業を始めとする既存産業への参入障壁撤廃など、既得権に囚われない大胆な規制改革で経済を成長させ、現役世代の給料を倍増します。

    景気対策

  • 経済活性化施策として消費税を8%とし、軽減税率制度を廃止します。消費の活性化と地方の自律的な成長によって日本経済の長期低迷を打破します。
  • 揮発油税及び地方揮発油税並びに軽油引取税の税率の特例(当分の間税率)を廃止し、国民負担を低減します。
  • 電気料金の現下の高騰に適切に対応するとともに、大胆な省エネ推進策を打ち出します。そのために、事業者への補助金投入ではなく需要家への直接給付、最終消費者の省エネ・節電へのインセンティブが働く激変緩和制度の導入、一過性の対策ではなく、持続的に省エネ・節電に資する設備・家電への投資の促進、価格高騰による影響が大きい低所得層への手厚い対応を行います。


  • 税制改革

  • 成長のための税制を目指し、消費税のみならず所得税・法人税を減税する「フロー大減税」を断行し、簡素で公平な税制を実現します。
  • フロー大減税を行うと同時に、ストック課税はそのあり方を見直すなど、「フローからストックへ」を基軸とした税体系全体における抜本的な改革を行います。
  • 高額所得者ほど総所得に占める金融所得の割合が高く、所得税負担率に逆累進性が働いている現状を改善し、総合課税化とフラットタックス導入を含む税制改革により課税の適正化・格差是正を図ります。
  • 複雑な租税特別措置法を廃止し、「簡素、公平、活力」の税制へと転換を図ります。
  • パートタイム労働者や主婦(夫)が年収103万円や130万円の壁を意識して就労を抑制する現状を打破するため、社会保険料や税制における「年収の壁」の撤廃に向けた抜本的な制度改革を行います。具体的には、第三号被保険者制度の廃止や基礎年金の税方式化を検討し、子育て給付の拡大などとセットで提案します。
  • マイナンバー制度の活用や銀行口座との紐付けにより、個人・法人の資産と収入を正確に把握し、効率的かつ公平で抜け漏れのない徴税を行います。
  • 地方公共団体の自主財源を適切に確保するため、国と地方公共団体による税財源の配分を見直し、恣意的な偏在是正措置を伴う非合理な地方法人税は廃止します。
  • 消費税は地方自立のための基幹財源と位置づけ、将来的には、税率設定を地方に任せた地方税へと移行します。
  • エンジェル税制のさらなる促進や、ストックオプションにかかる課税等の一層の見直しにより、投資を促す税制度を整備します。
  • 交際費への課税を大幅に見直し、負担を軽減することで企業・経済活動のより一層の活性化を促します。
  • 大規模で国際的な政治変動と資金の流れ(サステナビリティとフィランソロピーへの国際潮流)を戦略的に活用するため、納税と並ぶ「第二の動脈」である寄付を促進するための税制改革や環境整備を講じます。


  • 財政政策

  • 赤字幅が拡大した基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、現実的な黒字化の目標期限を再設定したうえで、経済成長/歳出削減/歳入改革のバランスの取れた工程表を作成し、増税のみに頼らない成長重視の財政再建を行います。
  • 「財政の見える化」のため、国・地方の財政制度に発生主義会計と複式簿記を導入し、公会計制度改革を実行します。


  • 金融政策

  • 中央銀行をもつ国家と地方自治体は異なることを前提に、経済回復と物価安定のバランスを考慮し、将来世代の負担と過度なインフレを招かない範囲で適正な財政出動・金融政策を行います。
  • 日銀法を改正し、日銀の目的として物価の安定・雇用の最大化・名目経済成長率の持続的な上昇の3点を明記し、各々の目標達成について政府との協定締結を義務づけるとともに、役員の解任規定を新設することとします。
  • 地方銀行、地域金融機関におけるDX(デジタル化)を促進し、新たな社会環境に対応できるよう自立的な業務改善・収益力強化を図ります。
  • 特区を用いた実証実験を行うなど、中央デジタル通貨(CBDC)の研究開発を進め、諸外国に乗り遅れないよう目標期限を定めた積極的な導入検討を行います。
  • 国際金融市場における競争力の確保の観点から、暗号資産税制の改正を行い、雑所得としての課税方式からキャピタルゲイン課税に改めます。また、暗号資産を利用した資金決済分野の革新を後押しするとともに、ブロックチェーン技術の研究開発を進め、暗号資産の分野で世界をリードする先進国の立場を取り戻します。
  • フィンテックはじめ金融サービスのイノベーションを推進するため、銀行・証券・保険の垣根を超えた規制改革を推進します。
  • 特区の活用を含めて税制見直しや多言語対応・在留資格の緩和を推進し、日本国内に新たな国際金融都市・市場を創設します。


  • 労働政策

  • 「負の所得税」同様の考え方を実現するため、給付付き税額控除またはベーシックインカムの導入を検討し、就労意欲の向上と雇用の流動化を図り、労働市場全体の生産性と賃金水準の向上を実現します。
  • いわゆるメンバーシップ型雇用(終身雇用)からジョブ型雇用へと労働市場の転換を促し、労働契約の更改や終了に関するルールを明確化することで、働く人の権利を保護するとともに労働市場の流動化・活性化を促進します。同時に、労働移動時のセーフティネットを確実に構築し、フレキシキュリティ(柔軟性+安全性)の高い社会を目指します。
  • 法律施行後も実態が伴わない「同一労働同一賃金」を実現するため、国の責務として、労働移動を阻害する年功序列型の職能給から「同一労働同一賃金」を前提とする職務給への転換を促進します。
  • 「職務型」雇用への転換促進のため、労働基準法を改正し、企業が労働時間ではなく仕事の成果で評価できることを可能にし、被雇用者を法的に保護します。
  • いわゆる「エッセンシャルワーカー」を中心とする労働集約型の企業が持続・成長可能な税制を整備します。具体的には、被用者の待遇・賃金水準の向上を目指し、労働分配率の高い企業に減税などのインセンティブを講じます。
  • インターバル規制をはじめとするシニア向け労働法制の整備や、低賃金労働者等に向けた給付付き税額控除の一種である勤労税額控除の導入など、勤労インセンティブを与える仕組みを検討します。
  • 深刻化する就職氷河期(ロスジェネ)世代の課題に正面から取り組み、非正規雇用者が柔軟で多様な働き方と何度でも新たなチャレンジができるよう、職業訓練や社会保障の強化を進めるなど環境を整えます。
  • 労働市場のニーズを踏まえ、公的職業訓練を徹底的に見直すとともに、ハローワーク(公共職業安定所)の国から地方への移管などにより、住居・生活・福祉などの支援を一体的に提供し、地域の実状や強みを活かした労働市場の創出を目指します。


  • 就労外国人政策

  • 専門的・技術的分野の外国人については、イノベーションの創出等を通じた我が国経済の成長に資する観点から、積極的な受入れを図る一方、それ以外の就労目的の外国人については、我が国における賃金水準の向上の阻害、地域社会における摩擦等の弊害を生じさせることのないよう、日本語能力および日本文化の理解等について現行よりも高い水準を満たし、技能水準の継続的な向上等を通じて我が国経済の成長に貢献し得る人材に限って受け入れを行います。
  • マイナンバーカードによる外国人労働者の在留管理を推進するとともに、国・地方自治体・事業者それぞれの権限と役割を明確にし、就労目的の外国人が円滑に日常生活を送るためのサポートを強化する一方で、失踪や犯罪等には厳格な対処を行う体制を構築します。
  • 地域社会における分断や、学校現場での混乱が生じている現状に鑑み、就労目的の外国人及びその家族について、我が国において円滑な社会生活等を営むことができるように支援する体制を整備するとともに、地域社会への参加を促進します。
  • 偽装難民問題に留意しつつ、難民及び難民申請者への医療・食料等の支援強化や難民申請プロセスの改善など、SDGsの考え方に基づき人道的見地から難民問題に取り組みます。
  • 安全保障上の観点などから、各級選挙や住民投票における外国人参政権付与については認めない一方、帰化を望む永住外国人のため帰化手続きのさらなる合理化と適正な運用を推進します。


  • 成長戦略:総論

  • すべての産業分野において、競争政策3点セットとして①供給者から消費者優先、②新規参入規制の撤廃・規制緩和、③敗者の破綻処理が行われ再チャレンジが可能な社会づくりを実現します。
  • 規制改革については「事前規制から事後チェック」への移行を目指し、過剰な事前規制を排することでイノベーションを促進します。特に強い規制については、客観的な指標や2:1ルール(1つの規制を新設するためには2つの規制を撤廃する)の導入により、段階的に削除していくことを目指します。
  • 特許侵害をした者への制裁が有効に働かずにモラルハザードが起き、抑止できていない現状に鑑み、実効性のない刑事罰は見直し、特許が尊重されるよう法律を整備します。


  • 成長戦略:エネルギー政策・環境

  • 電力の安定供給に向け、原子力規制委員会の審査の効率性をも重視した業務推進を進めつつ、新規制基準の許可を得ている原子力発電所の早期再稼働を進めます。
  • 東京電力福島第一原発事故の教訓を踏まえ、既存原発の運転期間の延長や次世代革新炉への建て替えを行うに際しては、国・地方自治体・事業者の責任を法的に明確化します。
  • 高レベル放射性廃棄物の最終処分場確定を着実に進めるための期限を明示した工程表(うまく進まない場合の他プランの準備を含む)を作成するとともに、その工程が進まない場合には、設置許可や運転期間の延長の認可を認めない等の仕組みを併せて導入し、国が責任をもって処分場建設に取り組むためのルールを策定します。
  • 今後確実な原子力事業の運営を行うため、民間の責任を有限化するとともに、国有化も含めた国の責任ある対応のあり方について検討を進めます。
  • 原発再稼働にあたっては、各立地地域に日本版CLIである地域情報委員会を設置し、住民との対話と合意形成の場をつくり、理解促進を図るとともに、発電所の内部脅威に対し、国の責任で個人の適格性審査確認制度(セキュリティクリアランス)を設け、運営体制の安全性を確保します。
  • わが国の原子力人材の確保を図るためにも、米国と共同研究している小型原子炉(SMR)や、有毒性を低減する高速炉など、安全性の高い次世代型原子炉の実用化に向けて研究開発に取り組みます。
  • 東電福島第一原発事故の収束は国家プロジェクトとして国が一層の責任を持ち、東電任せにせず世界から技術と人材を集めて対応し、安定的な事後処理の推進によって国際的な信頼回復に努めます。
  • 福島第一原発の敷地内に残存する原発処理水は科学的根拠と国際ルールに則り、国際社会の理解を得て、風評被害解消に努めていきます。
  • 除染廃棄物を30年以内に福島県外に撤去するという、実現が見通せない目標を見直し、科学的根拠を踏まえた上で実行可能な処理のロードマップを策定します。
  • 原発事故と甲状腺がん罹患は因果関係が認められなかった調査結果に鑑み、一斉検査のデメリットが大きい福島県民への甲状腺検査は希望者のみとし、過剰診断と風評による負の影響を無くします。
  • 一部の外国で未だに継続されている原発周辺地域の食品輸入規制に対しては、当該地域の農作物等の安全性を多言語で全世界に繰り返し発信し、風評被害を根絶します。
  • 政策課題が複数の省庁にまたがるエネルギー政策については、エネルギー政策基本法に基づく基本計画の策定段階から省庁横断的な組織で議論を進めるなど、縦割り行政を脱して一貫性・戦略性のある政策決定を行います。
  • 従来からのエネルギー政策の大原則であったS(安全性)+3E(安定供給、経済効率性、環境適合)を、安全性を前提にエネルギー安全保障(安定確保)を最重視する考えへと明確に見直し、国としてエネルギー安全保障戦略を新たに策定します。
  • 大手電力会社の発電・送電・売電を分離することにより、グループ内外で発生している差別的取り扱いを解消します。
  • 電力・ガス取引監視等委員会を公取委と同じ三条委員会に格上げするとともに、法令に違反した事業者に対する罰則を強化するなど、市場を適切に監視・統制する仕組みを確実に整備します。
  • 水素等は、脱化石エネルギーの観点から将来の有力なエネルギー源として期待されることから、その活用や研究開発に積極的に取り組みます。また、CC(U)Sや石炭ガス火力発電など、環境負荷が低くエネルギー安全保障に有効な火力発電の技術開発も推進します。
  • わが国の海洋資源の開発を推進し、エネルギー資源やレアメタル等重要資源の自給率を向上させ、危機に強い「資源大国日本」を目指します。
  • グリーンエネルギーを推進するため、より一層の規制改革や投資促進制度を導入するなど、経済成長と脱炭素社会実現を両立します。移行推進については、全府省庁横断で戦略を推し進め、企業・自治体・国民の声を的確に反映できる体制とします。
  • 太陽光、風力、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギーの導入については、障害となる規制の見直しを不断なく行うとともに、地域社会がうるおう仕組みづくりを構築することにより、地方経済の活性化を図ります。
  • 洋上風力発電については、推進のための方針・ルール(EEZ活用促進を含む)を明確化し、国が主導して漁業権調整段階から関与する本格的な「セントラル方式」を導入します。
  • 地熱発電においては、温泉法・自然公園法の規制見直しや、泉源枯渇への補償対策などの促進策を早急に整備します。
  • 再エネ大量導入を目的としたプッシュ型系統整備の加速、系統混雑時に再エネ優先接続を担保する制度の構築、「再給電方式」における再エネ活用の優先ルールの策定など、送配電網整備を加速します。
  • 経済およびエネルギー安全保障の観点から、エネルギー分野のサプライチェーンを確保する。特に、中国依存度が過度に高まっている太陽光パネルについては、新たなサプライチェーンの構築を迅速に推進します。
  • 宇宙資源の平和利用に向けた研究開発を進めるとともに、関連する法律を整備し、国際的な協定の策定を目指します。
  • 半導体や蓄電池、医薬品等、わが国の競争力が低下している戦略的物資の研究開発と生産体制の構築を積極的に支援し、世界最先端の日本の技術力を確固たるものにします。
  • 2050年カーボンニュートラル、2030年温室効果ガス46%削減目標に向けては、過度な負担が産業流出を招かないよう十分に配慮しつつ、新たな投資を呼び込み、目標達成に不可欠な技術革新と雇用創出を実現します。
  • 諸外国で議論が進むカーボンプライシングについては、炭素税だけでなく排出権取引などのあり方を積極的に検討し、政府が設立準備しているGXリーグにおいても、国際的視野や市場原理活用の観点に基づいた排出量削減のためのルール策定に向けて議論をリードします。
  • 水素細菌をはじめとするバイオモノづくり分野など温暖化対策に資する研究開発を積極的に推進します。
  • 深刻化する海洋汚染や温暖化の要因とされるプラスチックゴミの削減に向けて、分別や廃棄方法のあり方を適切に見直すなど、処理技術の現状や科学的エビデンスに基づいた対策を進めます。
  • 環境対策として開始されたレジ袋、プラスチック製品の有料化等について、政策効果をよく検証するとともに、プラスチックを使用しない代替製品への開発支援などを積極的に行い、海洋プラスチックゼロや環境負荷軽減に向けた政策を推進します。
  • わが党が議員立法を提出し推進してきた盛土規制、土砂のトレーサビリティ制度創設、置き場の確保等の着実な推進を図るとともに、今後人命に関わる事態が二度と発生しないよう、盛土工事や土砂管理等の規制に万全を尽くします。


  • 成長戦略:情報通信・テクノロジー

  • 特区活用や世界最先端の日本型スーパーシティの実現等により、IoT、ビッグデータ、ロボット、AI、NFT、ビヨンド5G(6G)等の技術革新を生かせる競争環境を構築します。
  • IoT、AI分野の普及・実用化を進めるため、世界共通のプラットフォームに積極的に参加するとともに、衛星データ等国家が保有する情報を積極的に開放し民間利活用を促進するオープンプラットフォーム拡大、データ流通市場の創生支援を行います。
  • AI技術の積極的な活用を推進し、政府や自治体、教育現場など様々な分野で導入を支援します。また、AI産業戦略を国家戦略として取り組み、基盤モデル開発支援や国際ルール作りに積極的に関与しリードします。
  • 生成 AI をイノベーションの加速に最大限活用することで、少子高齢化社会においても各領域での生産性向上を図り、新たな経済成長の源泉とすることを目指します。加えて、生成 AI を効果的に活用することで、地方分権の推進、教育の充実、社会保障の持続可能性、産業競争力の強化、安全保障の確保といった我が国の抱える諸課題の解決に役立てます。
  • 生成 AI の技術開発の速さや適用範囲の広さを踏まえ、これからの AI 時代にふさわしい「アジャイル・ガバナンス」をベースにした制度設計を取り入れ、生成 AI に関する事業者の自主的取組やアカウンタビリティを促します。また、デジタルプラットフォーマーに対しては、その社会的な影響の大きさに鑑み、生成 AI に関する各種リスクに対する安全性や透明性を確保するための規律を設けます。
  • 偽・誤情報の拡散、サイバー攻撃、人権侵害や著作権侵害といった、生成 AI が及ぼす重大なリスクに対しては、世界共通の課題として国際的な枠組みの下で議論を主導し、国際連携を強化します。加えて、覇権主義的な国家による、生成 AI を使った情報戦やサイバー戦に対しては、我が国の民主主義や基本的人権を守るため、能動的サイバー防御も含めた情報戦対策と必要な法整備に向けた検討を行います。
  • 生成 AI に関する我が国のプレゼンスを高めるために、日本の強みであるロボティクスや非デジタル領域(特に、観光、農業、介護など)のデータを活用し、領域に特化したデファクトスタンダードを確立することで、グローバルな競争力を高めることを目指します。加えて、各種領域に散在するデータの活用・整備を産学官連携の下で推進します。
  • 純国産 LLM(大規模言語モデル)の研究・開発を推進することは、国内技術力の向上、安心で豊かなデジタル社会の構築、経済安全保障の重要性といった観点で、大きな意義があるため、国産 LLMの研究・開発に対する支援(民間の投資促進や税制優遇など)を、大規模かつスピード感を持って実行します。
  • 生成 AI の開発や利活用を促進するためには、それを支えるための電源や計算資源をいかに安定的に確保するかが、安全保障の面からも重要であるため、国として、大胆で効果的な政策パッケージや予算措置を講じることで、生成 AI を支える電源の確保と計算資源等のインフラ整備を後押しします。
  • 急速に発展するデジタル社会で偽情報を信じたり、詐欺にあわないために、デジタル社会に対するリテラシーを学校教育に取り入れます。また生成 AI はあくまで様々な目的を達成するための手段であり、それを安全かつ効果的に活用するのは最終的には「人」であることから、AI 時代に適した責任ある人材の育成を産学官が一体となって進めるための国の研究開発費の確保に向けた取り組みを強化します。
  • AI技術を最大限に活用し、官僚機構や行政手続きの自動化・効率化を推進します。人材リソースの最適化によって、膨張する霞が関の行政コストを大幅に削減し、ひいては国民負担の軽減に繋げます。
  • AI技術による行政職員へのサポートによって、小規模な自治体組織であっても迅速かつ正確な政策立案・事務執行ができる環境を整備し、地方行政の能力向上によって地方分権を推進します。
  • 行政が保有するデータは特段の理由がない限り公開とする「オープン・バイ・デフォルト」の理念を推し進め、国・地方自治体のオープンデータ化について具体的目標を定め推進します。また、都市に存在する膨大なデータを統合し仲介する都市OSの実装を進め、自治体や企業、研究機関などが共有し活用することで、より快適で効率的な社会を構築します。
  • コロナ禍で判明した日本のIT業界、ユーザー企業が抱える問題を直視し、企業単独にとどまらず社会全体で生産性の向上や最適化が図れるICTサービスの開発強化や、利便性向上に向けた健全な競争環境の整備を促します。また、システム開発委託契約の適正化(多重下請け構造等の改善)を図り、エンジニアが正しく評価され力を発揮できる環境を整備します。
  • 電波の有効利用を促進するため、政策目標の反映、落札額の過度な高騰や特定事業者への周波数の集中といったデメリットに対応した上で、周波数オークション制度を導入する法改正を行います。
  • 規制官庁である総務省が肥大化している弊害に鑑み、放送・情報通信に関する行政のうち、規制に関するものを総務省から分離し、新設する独立行政委員会に移管します。
  • オークション制度導入により現在の電波利用料は廃止します。オークション制度が導入されるまでの間は、携帯電話やインターネットでの大容量データ送受信等の技術の進展による電波の価値の上昇に見合った電波利用料に適正化を図りつつ、電力のスマートメーター、遠隔医療はじめ多様な通信サービスにおいて電波を活用できるよう促進します。
  • 官民において対面・書面交付原則の見直しや、AI活用・決済の100%電子化・印鑑廃止など、DXの徹底による業務効率の改善を促進します。
  • クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、キャッシュレスによる方法での税・保険料・手数料の受付を拡大するため、受付体制の整備を促進します。
  • デジタルディバイド(情報格差)が、市民と行政の両方に影響を与えていることに鑑み、ICT活用の促進や支援を行う一方、自治体におけるIT人材の積極的な登用を促します。
  • 通信事業者に対する公共施設の空間開放を積極的に行い、5G基地局やWi-Fi設置の拡充を推進します。
  • NHKは公共放送として報道・教育・福祉番組等に重点を置くこととし、それ以外の放送番組については分割して民営化します。あわせて、NHK受信料について、視聴分量に応じた受信料制度、または報道番組等に特化してスリムになったNHKの運営に要する費用を国民が負担する制度を導入して適正化を図ります。
  • 放送と通信の大融合時代における新規事業者の参入を促進するため、二次取引制限の緩和、新聞・テレビの株式持合の規制強化、認定放送持株会社に係る保有基準割合制限の緩和等を実施します。


  • 成長戦略:中小企業対策

  • 「下請けいじめ」等を防止するため、独占禁止法の優越的地位の濫用禁止規定や、下請け代金支払遅延等防止法を厳格に運用し、中小零細企業が親会社を含めた大企業との取引で契約通りの支払い等を受けられる環境整備を推進します。
  • 国土の均衡ある発展に寄与する観点から、地元経済の活性化のために、公共工事や公共調達等の発注において一定割合を当該地域の事業者に確保するよう地域調達率の基準を定めます。
  • 中小企業の円滑な事業承継の実現に向けた税制の見直しをさらに推し進め、第三者による承継(M&A)を後押しすることで、地域の雇用を守り、中小企業の技術やノウハウの喪失を防ぎます。
  • 中小企業経営者の個人保証が、経営者として再起を図る機会の障害や、個人の経済的破綻等の原因にもなっていることに鑑み、会社の救済と個人の救済を明確に区別するため、個人保証の廃止を含めた見直しを検討します。
  • 地方銀行、地域金融機関におけるデジタライゼーション(デジタル化)を促進し、新たな社会環境に対応できるよう自立的な業務改善・収益力強化を図ります。(再掲)


  • 成長戦略:SDGs・ESG・サステナビリティ

  • SDGsへの取り組み、特にCO2排出量や人権等に関する企業の方針や対応が国際的に重視され、経営やビジネスに大きく影響を与え始めていることに鑑み、我が国でも企業の持続可能性を評価する制度を構築します。また、日本企業の競争力強化に資する国際基準が形成されるよう、能動的な構想提示と交渉を行います。
  • SDGs市場で存在感を発揮し、ESG投資資金を日本に呼び込むため、国際基準に即した日本企業の価値向上とイノベーション創出を促進するとともに、SDGs、ESG、サステナビリティに関する国際社会の動向を踏まえた国内環境の整備を行います。
  • SDGsに関する国と地方自治体の施策をより一層強化するとともに、民間企業による取り組みの促進、学校現場でのSDGs教育の普及、市民社会やメディアによる広報・啓発活動の支援など、SDGsに対する日本社会全体への浸透を推進します。
  • フードロスや食品の偏在など地球規模の諸課題の解決が期待されるフードテックについて、研究開発や投資環境の促進をするとともに、安全性を確保したルールの策定を検討し、フードテックが社会に受け入れられる環境を整えます。


  • 成長戦略:医療・介護

  • IoT、AI導入やビッグデータの活用、5G通信の実験などにより、医療・健康分野の産業化・高度化を推進します。
  • 診療報酬点数の決定にあたり、医療サービスの需給バランスを通じた調整メカニズムを導入します。
  • 患者が望む先進医療を適時適切に受けられることを目的とした混合診療を解禁・推進します。
  • 医療法人等の経営・資金調達方法については、規制を大幅に緩和し、より患者や利用者のニーズを満たす事業運営を可能にします。
  • 医療品販売に代表される過度な対面販売規制等を見直し、利便性の向上とITビジネスの活性化を図ります。
  • 財政規律とイノベーションを考慮した薬価設定の仕組みを作り、オールジャパンで創薬における国際競争力を育成する体制を作ります。
  • 介護現場で働くすべての方の待遇・職場環境改善を行い、また、介護・福祉の現場で活用できるロボット開発・テクノロジー導入を支援し、介護人材の負担の軽減と職場への定着(離職防止)と介護の成長産業化を図ります。


  • 成長戦略:農林水産業

  • 食料安全保障問題の解決と農業の成長産業化を図るため、これまでの国内需要に合わせた縮小生産から拡大生産へ、「抑える農政から伸ばす農政」へと転換し、稼げる農業を目指します。同時に地域の声と活力を生かす地域主体の農政を実現します。
  • 食料安全保障については、不測の事態でも国民が飢えることが無いようにするという目標設定を行い、コメの生産量の1.5倍増を目指します。
  • 食料安全保障の根幹である食料の安定供給を確保するためには、日本の風土に最も適したコメの生産量拡大が不可欠です。コメの生産力を失わせる水田の畑地化に反対します。コメの輸出を大幅に拡大し、それに従ってコメの生産量を拡大して、「国内需要に合わせたコメの生産」の段階的撤廃を目指します。コメ生産については、担い手や法人への農地の集積・集約・大区画化を進め、多収品種の導入などにより生産コストの大幅削減を目指します。また、自然災害や価格・販売量変動等による米価下落時のセーフティネットを強化し、現在のナラシ対策から収入保険への移行を図ります。
  • 農産物の価格転嫁が進まない要因となってきた流通構造の改革を進めるため、生産者の販路づくり(「売る力」)を支援します。消費者のニーズを把握した生産者の品質向上と売上増を目指します。
  • 種苗の開発者の育成者権を守り、種苗の不正な海外流出を防ぐ環境を整備するとともに、積極的に研究開発を行う農家・開発者による新たなビジネスモデルの構築を支援します。また、収穫量増大・生産コスト低減や、有機農業に適した品種の開発にも注力します。
  • 畜産物の国内安定供給体制を構築し、食料安全保障の観点からも飼料濃厚飼料、粗飼料を含めた自給率の向上に努めます。さらに、畜産物の海外輸出を積極的に促進します。
  • 株式会社をはじめとしたあらゆる主体による新規参入を促進することにより、農業の活性化を図ります。さらに、高齢化・担い手不足対策として、若者の法人への就職促進等、新規就農促進策を充実します。
  • 行政は、関係団体と適切な距離を保ち、担い手農業者との日常的な意見交換を行って、農業の発展に資する政策を公正に進めます。
  • 人口減少や担い手不足等に対応して、重労働である農作業を可能な限り省力化し同時に生産性の向上をもたらして農林水産業の成長産業化に資するスマート農林水産業の展開を図ります。具体的にはドローンや各種無人機、AIなどの先端技術の開発を支援し、新しい試みにチャレンジできる生産現場の確立を目指します。
  • 経営意欲のある農林漁業経営者が創意工夫を生かした農林漁業経営を展開できるようにするため、地域の主体的な農林漁業経営の法人化の取組を引き続き支援し、地域農林漁業の営みを維持・発展する法人経営を応援します。
  • 農村における脱炭素経営の推進、農業経営者の新しい収入源、高温障害防止、雇用創出と地域活性化、そして荒廃農地化の予防・活用・再耕作化のため、営農型太陽光発電経営を国が後押しし、投機目的の再エネ発電とは異なる価値を評価する仕組みを構築します。
  • 農業の労働力不足と障がい者就労施設の工賃向上の双方の課題解決のため、農福連携を推進します。特に農福連携の入口として農作業受託型の連携推進を支援するため、全国の共同受注窓口の業務委託の中に農業分野を必ず加え、農業生産者と福祉事業所のマッチングを推進し、最終的には障がい者の就農へと繋げます。
  • 農地取得については、現在の構造改革特区による一般法人の農地取得の推進を図りつつ、外国資本や外国人による農地・森林・水源地などの土地取得の制限、農地転用の厳格化、自治体等による買戻し制度など、国民と農家が安心できる仕組みを作ります。
  • 水田・ため池・農地・森林の減少や荒廃によって激甚化している自然災害(大雨による洪水・土砂災害)の観点からも、水利権を有する水田や有用有益な農地等については、ゾーニングと転用規制を厳格化し、水田や農地等の減少を食い止めます。
  • 農地バンクへの貸付けをさらに推進することにより、担い手への農地の集約を加速させます。農地バンク登録農地については農家の負担金なしに全額公費で大区画化等の土地改良事業を実施するとともに、登録推進のインセンティブを付与します(例えば固定資産税の減免)。土地の集約に際しては、地域の声を反映して兼業農家へ十分な配慮を行います。
  • 農業の大産地のような生産性向上が困難な大都市近郊等の中山間地域については、その歴史・文化・水源、安全、景観等を維持するため、1)農業を継続する、2)山林に戻す、3)観光資源等として活用する等の選択が可能となるよう土地利用規制を見直します。
  • 2015年の農協法改正の趣旨を全国に徹底して、地域農協が農業者の所得向上を全力支援するため、生産者の販路づくり(「売る力」)をサポートするよう促します。さらに、地域農協から金融部門の分離を促し、「農協から農家のための農業政策」の深化を図ります。
  • 農業委員会制度はじめ硬直的な行政制度を抜本改革し自治体の司令塔機能を強化することにより、地域の実情に即した持続可能な農村インフラ維持体制へと再構築します。
  • 国民病となっている花粉症対策として、無花粉・少花粉スギ等の植栽面積の拡大と花粉を出す樹齢のスギ等の伐採を推進します。
  • 国産材の需要拡大を図るため、森林バンク法の積極的な活用により、国産木材の積極的な活用を支援し、森林の適正な保全に繋げます。
  • キャンプ、マウンテンバイク等、森林の利活用による収益化を進め、環境と共存した中山間地域における経済の発展を図ります。
  • 改正漁業法の確実な施行を確保するため、漁獲 のデータ収集、資源調査評価管理のための予算体制の抜本的強化を図ります。資源管理ロードマップのもと漁獲可能量(TAC)制度を確実に導入し、水産資源の回復と適切な管理を推進します。また、漁業許可制度の見直しによる漁業の生産性の向上と漁業権制度の見直しによる養殖業の拡大により、漁業の成長産業化を支援します。
  • 農林水産における高等教育の質向上に必要な施設・設備の整備を促進するとともに、次世代の農林水産業を担う世界最先端の農業技術者の育成に努めます。
  • 農業高校をはじめとする農林漁業者教育機関への支援を拡充し、経営、有機農業、食の安全の確保、スマート農業等、新時代の農林漁業経営に対応するカリキュラムの充実を図り、卒業生の農林漁業への就業農者数増に繋げます。
  • 鳥獣害対策については、捕獲等への支援を行うことにより個体数減を管理するとともに、ジビエとしての加工・流通・販売のための衛生管理の高度化を図ります。あわせて適切な対策ができる専門人材の育成および集落ぐるみの取り組みを後押しします。
  • 現在特例措置となっている農林漁業用燃油に係る軽油引取税の免除を恒久化し、我が国の1次産業を守るとともに、食料安全保障を高めます。


  • 成長戦略:観光・エンタメ産業

  • 日本初の統合型リゾート(IR)となる夢洲IRの開業を2030年秋に確実に成功させるとともに、MICEやエンターテイメントなどの拠点化を進め、2期、3期の開発を通じて日本経済の起爆剤となる成長型IRの立地を実現します。
  • IR誘致に伴う民設のカジノ施設が許認可されるに伴い、パチンコ・パチスロ等のギャンブル等関連事業についても、遊戯ではなく賭博と位置づけ、事業者の事業の実施の方法や責務を明確化するとともに、国や地方自治体による課税や広告の規制なども含めた適正な管理のもとに運用されるよう法整備を行います。
  • IRの開業を機に、これまで不十分だったギャンブル等依存症対策について、効果的な対策の研究と専門人材の育成を強化し、地方公共団体における啓発、予防相談、治療、アフターケアや家族への協力体制の構築を支援します。また、多重債務、貧困、自殺、犯罪、虐待等の問題に関するその他の施策と有機的な連携を図り、ギャンブル等依存症対策を社会的な取り組みとして強力に推進します。
  • 表現の自由を最大限尊重し、マンガ・アニメ・ゲームなどの内容に行政が過度に干渉しないコンテンツ産業支援を目指します。MANGAナショナルセンターの設置による作品アーカイブの促進、インバウンドを意識した文化発信やクリエイターの育成支援などを行います。
  • 文化的コンテンツ等をデジタルデータとしてブロックチェーン上に記録したいわゆるNFT(非代替性トークン)について、イノベーションを阻害しないルール作りによる市場の拡大支援を行い、日本の強みであるマンガ・アニメ・ゲーム等のコンテンツ産業・アート市場のさらなる発展を後押しします。
  • WEB3(ブロックチェーン技術などを基盤とした非中央集権的なインターネット)事業、メタバース(インターネット上に作られた3次元の仮想空間)産業について、日本の成長戦略・文化産業振興施策として位置づけ支援拡充を図るとともに、国や地方公共団体など公的機関での導入・活用を推進します。
  • インバウンドの過密化によってオーバーツーリズムの問題が顕在化している都市が増加傾向にあることに鑑み、日本全国の各都市の魅力を各地方が主体となって発信し、ツーリズムの分散化と地域経済の発展の両立を推進します。
  • ナイトエコノミーを支える風営法対象業者については、感染症拡大時のガイドライン策定や法整備を行うとともに、警察と連携して平時においても違法業者の取締を強化します。


  • 成長戦略:運輸・交通

  • 財やサービスの所有から利用への転換を見越し、ライドシェアや民泊普及の障壁となる規制を撤廃し、シェアリングエコノミーを強力に推進します。
  • 世界的な開発競争が生じている自動運転の国内技術発展を支援し、レベル5(完全な自動運転)の公道実験の推進等により早期の実用化を図ります。
  • 基礎自治体の域内交通について、法規制等の権限と財源を国から地方に移譲し、都市部における自転車専用高速道路の整備や、地方部における小型モビリティの規制緩和など、地方自治体が各々の地域事情に応じて域内交通を最適化する取り組みを加速します。
  • ライドシェアを含む複数の交通サービスをITで統合し、一括して予約・決済する仕組みを導入するなど、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)をより一層推進します。
  • 地方空港を「選択と集中」により整理し、拠点空港の機能を強化することで、国際ハブ空港の確立を目指します。また、空港民営化によりサービス品質の向上を図ります。
  • 東京メトロの政府保有株式を売却し、東京メトロと都営地下鉄の一元化を早期に実現し、利用者・観光客の利便性向上を実現します。


  • 成長戦略:芸術・科学・スポーツ文化振興

  • 2025年大阪・関西万博の成功に向け、国と開催都市、官民が強力に連携して国内機運の醸成に努めます。またその関連事業は会場周辺のみならず大阪府全域をはじめ、関西や全国へと拡大・展開します。
  • SDGsの考え方に則して、万博閉会後に撤去されるパビリオン等の資材については災害等復興支援や途上国の開発支援等に活用することを国際博覧会協会に提案します。
  • 新たな社会実現のためのショーケースである大阪・関西万博で実験展示される空飛ぶ車等の未来技術について、万博終了後の社会実装を強力に後押しします。
  • 科学立国の礎となる基礎研究について、十分な研究費を確保するとともに、若手を中心とする多様な人材が活発に研究できる環境づくりを推進します。
  • 国立国会図書館や国立大学に所蔵されている書籍、貴重図書、資料などのデジタル化を推進し、アーカイブの積極的な活用を図るとともに、デジタルアーカイブを担う人材の育成を行います。
  • 施設等の箱モノ整備や補助金支給にとどまりがちな文化芸術施策を見直し、文化施設のコンセッション方式やアーツカウンシルの導入を促進するとともに、各種法令の規制緩和を行うなど、芸術家等が自立して活動・発表できる機会を多面的に提供します。
  • 若年層が文化芸術に触れる機会を増やすため、学生割引の対象から外れてしまう18歳から25歳までの若者が無料あるいは低額で文化芸術にアクセスできるような「カルチャーパス」クーポンの仕組みを検討します。
  • 障がい者スポーツを含む各種競技の国際大会の招致を推進し、スポーツによる都市魅力の向上、地域経済の活性化・健康増進を図ります。
  • 市場規模の拡大や教育効果が期待される「eスポーツ」について、国際大会の積極的な招致を行うなど、官民が連携してその普及・促進を図ります。


  • 危機管理・防災インフラ

  • 大規模災害のたびに問題となる初動段階の対応を改善し、発災後1週間以内に、最低限の物資等を被災地に供給することを国の指針として定めます。また、地方自治体には自助・共助も含めた1週間分の備蓄体制の整備を支援します。
  • 災害後の対応を検証するワーキンググループには災害現場の首長などを中心に選定し、次の災害現場で即実行可能な提言を策定します。
  • 感染症の対応にあたる「日本版CDC」を首都圏と関西圏に1か所ずつ整備し、感染症対策を万全に行います。(再掲)
  • 道州制の理念の下、隣接都道府県では情報や医療資源の共有化をはかるなど、相互補助できる体制を構築します。(再掲)
  • 「ダイナミック周波数共用システム」の一層の活用による「公共LTE」の推進を図るとともに、非常時には防災無線に加えて複数の通信メディアを活用した情報伝達の充実を図ります。
  • 災害時の自衛隊の役割・優先順位のさらなる明確化と周知を行い、自治体とも連携して自衛隊による救助活動を効率的に進めます。
  • 災害時の倒木や倒れた電柱の撤去作業において、自治体が所有者を問わず復旧作業できるよう各事業者と協定を結ぶモデル制度(和歌山モデル)を全国の自治体に促進します。また、中山間地や災害多発地域等公助が及ぶのに時間を要する地域には共助を最大化できる予算を措置し、住民自らによる早期救助、復旧を後押しします。
  • 市民、ボランティア、行政、自衛隊などの力を結集し、被災者のために一丸となって災害廃棄物等の撤去を行うモデル制度(ONENAGANO)の導入を促進します。
  • 土砂災害を誘発する放置人工林を自然林に戻すべく、間伐と広葉樹の植栽を推進します。
  • 高度成長期以降に整備したインフラの老朽化対策について、ドローンやAI、IoTなど最新技術の活用によるメンテナンスの高度化・効率化を継続的に推進するとともに、インフラの集約や不要な施設の撤廃を進めます。
  • 非常用電源のための燃料備蓄をより一層促すとともに、備蓄された燃料の品質劣化に対応するため、適切なチェック体制の整備と燃料入れ替え支援を行い、非常時に停電しない環境を整備します。
  • 避難所のプライバシーや衛生面での環境を改善し、医療関係者などの専門家との連携によるサポート体制を構築した、安らげる避難体制を整備します。
  • 災害時でもペットとともに暮らすことが、心身の健康を維持する上でも重要であることから、ペット愛好家と動物アレルギー等を持つ方の双方が安心して避難できる明確な指針の下、避難所や仮設住宅においてもペット同伴・同居が可能となる環境づくりや制度整備を行います。
  • 避難所での授乳スペースや、更衣室の確保、女性用品の配布など、自治体における女性や子どもに配慮した避難所運営のノウハウを提供し、整備を促進します。同時に、災害時特有の治安悪化に備え、女性や子どもを狙った犯罪の防止策を強化し、安全な避難環境の確保に努めます。
  • 消防団員の減少に歯止めがかからない一方、防災士の取得者が増えていることに鑑み、防災士の消防団への加入勧奨や連携を進めるほか、地域防災の要となる消防団の活性化と機能強化を支援します。
  • 日本に滞在する外国人の増加に対応し、災害時における行政による情報発信や避難所での多言語対応を充実させます。
  • 発災から10年以上が経過した東日本大震災の復興政策においては、これまで行ってきた巨大なコンクリート防波堤などに代表されるハード整備の有効性を検証するとともに、必要な他のハードおよびソフト面の復興支援策を継続・推進します。
  • 災害廃棄物を被災した自治体のみで処理することが困難な場合に備え、広域自治体間の協力体制の構築を促進し、被災地以外の自治体が引き受ける場合の交付金を創設します。
  • 災害時の「全壊・半壊」認定において、外形的基準による判定の結果、多くの住民への補償が不十分であることに鑑み、その基準を見直して災害後の住民生活を十分に支える制度を構築します。
  • 西日本の大規模災害等に対応可能な大阪消防庁を設置し、東日本の東京消防庁とあわせて、日本全域での迅速な危機管理対応が可能な体制を整えます。併せて、原則市町村が担うこととされている消防組織を、地域の実情に応じて道府県が消防組織を持つことができるよう消防組織法の改正を検討します。
  • 水上バイクやプレジャーボートによる事故を防止するため、船舶免許の所管を、舟艇振興を図る部局である海事局から、海上交通を所管する海上保安庁に移管し、安全な航行と停泊管理の義務づけを強化します。
  • 小型船舶操縦士免許試験について、内容の充実と厳格化を図り、不適格者を適切に排除できる仕組みを構築します。
  • 船舶の長期無断係留や沈船放棄などが社会問題化する中、船舶についても自動車と同等程度まで所有者の管理責任を求める法整備を行い、航行上の問題を解消します。
  • 現状、地方自治体や土地所有者に負担が発生している不発弾等の処理費用については、戦争の責任が国家にあることに鑑み、国が全額負担する旨の法整備を行います。


  • 【教育改革・少子化対策】

    4 「教育の無償化」から「子育ての無償化」へ。教育改革と現役世代へ異次元の徹底投資

    義務教育に加えて、幼児教育・高校において所得制限のない完全無償化を実現します。さらに、大学・大学院などの改革と合わせて、教育の全課程の無償化及びそれを通じた教育の質の向上と教育機会の創出を目指します。

    総論

  • 行財政改革と医療のデジタル改革により財源を生み出したうえで、教育や出産費用の無償化、税制改革、社会保障改革、労働市場改革、婚姻制度の改革など総合的なパッケージで少子化対策を進めます。


  • 教育

  • 家庭の経済状況にかかわらず、等しく質の高い教育を受けることができるよう、義務教育の他、幼児教育、高校、大学など、教育の全過程について完全無償化を憲法上の原則として定め、給食の無償化と大学改革を併せて進めながら国に関連法の立法と恒久的な予算措置を義務付けます。
  • OECD加盟国で最下位水準となっている教育予算の対GDP比を引き上げ、教育への公的支出を他の先進国レベルに向上させます。
  • 教育バウチャー(塾代バウチャー)制度の導入・普及に努め、教育機会を拡大するとともに、多様なプレイヤーの競い合いによる教育の質と学力の向上を目指します。
  • 大学入試改革における英語試験については、経済格差や地域格差、障がい者対応などに十分に配慮した上で、民間試験導入を進めます。
  • 新型コロナを機に検討された9月入学制度については、海外大学と入学時期を一致させ海外留学を円滑化するとともに、優秀な外国人学生の確保による大学の国際競争力向上につながることから、引き続き導入に向けた積極的な議論と検討を継続します。
  • 教育委員会の必置規則を見直し、教育行政制度について自治体の選択制とすることで、文科省を頂点とするピラミッド型教育行政から地方分権型教育行政への転換を図ります。
  • 学校教育法を見直し、公設民営学校の設置等、地方の発意で多様な教育のあり方を可能にする制度を拡充します。
  • 校務分掌や部活動の見直し、地域行事への参加の厳選、校務の情報化の推進などを通じて教員の負担軽減を図り、教育に専念できる体制を整えます。
  • 教員に時間外勤務手当を支給しない代わりに教職調整額を支給するとしている給特法については廃止し、教員に対し労働基準法を全面的に適用する法整備を進め、教員の長時間労働の解消を進めます。
  • 教員養成課程・採用試験・兼業副業規定等の見直しなどを含めた教員免許制度の抜本的な改善を通じて、社会経験を経た多様な人材が教員として活躍しやすい環境を促進します。
  • 学校での授業と企業等でのインターンシップを並行して進め、切れ目なく職業人を育てる「デュアルシステム」によるキャリア教育の導入と、それに柔軟に対応できる「飛び級制度」整備を推進します。
  • 国際化の進展や現代の複雑化した社会に鑑み、小中学校における英語教育を強化するとともに、「コミュニケーション」を必修科目に設定します。包括的なコミュニケーション教育を通して「聞く、話す、伝える」能力を鍛え、円滑な人間関係の構築および国際社会で活躍できる人材の育成を進めます。
  • 「飛び級」進学・入学や、必要に応じた十分な留年・再学習を認めると同時に、各種資格についても年齢要件を見直し、教育を年齢主義から修得主義とすることで、日本社会の根底にある年齢主義構造の改革を行います。
  • インターネットの発達などによる児童・生徒の性意識・性知識の早熟化に対応するため、国際的な基準も参考に学習指導要領を適切に見直した上で性・生教育を行い、自他の心身や人生を大切にできる子どもを育みます。
  • 特に若年層で政治への関心が低いことに鑑み、主体的に考えて議論し、意思決定を促す取組を含めた主権者教育(シティズンシップ教育)を充実・強化します。
  • 地域の歴史に関する調査・教育活動を支援するとともに、教養・教訓的観点のみならず主権者教育の観点からも、近現代史を中心とした歴史教育のさらなる改善・充実を図ります。特に、近現代史の歴史教育が、中学校・高校で不十分なものにならないよう、近現代史から古代史にさかのぼって教えることも検討します。
  • コロナ禍を契機として急速に進んだオンライン教育体制の効果・課題をしっかりと検討し、コンテンツの充実やきめ細やかなICT端末の有効利用を図り、学力格差の是正や教員の勤務環境の改善策を講じます。
  • デジタル教科書については完全無償化するとともに、個人情報に配慮しながらデジタル教科書を使用した生徒のビッグデータを活用し、最新テクノロジーを駆使した効率的・効果的な学習支援を行います。
  • 学校内で生じる問題の解決について、児童生徒本人への聞き取りを強化するとともに、臨床心理士・公認心理師をはじめとする常勤スクールカウンセラーやオンラインカウンセラーの配置を全国的に促進し、子どもの視点と専門的知見の双方からいじめ・ヤングケアラー・不登校など多様化する子どもの悩みに対応できる体制を整備・強化します。
  • 不登校児が通うフリースクールの単位参入認定を促進する等、現行の学校や教育に馴染めなかった児童・生徒に多様な居場所を提供します。
  • 障がい児への学習・キャリア支援の改善に向けて、教員免許取得時のカリキュラム改善や部門別採用などを通じ、専門知識をもった教員の育成に努めます。
  • 生涯にわたり学びと就労の機会を提供するため、リカレント教育の普及を促進し、大人になってからも何度でも再チャレンジが可能な社会を実現します。
  • 学校給食法が定める給食の教育目的に鑑み、教育無償化の観点から小中学校給食を無償化し、食育を推進するとともに、家計への経済的負担および教職員への徴収・管理業務負担の軽減を図ります。
  • 就職のための進学から学問のための進学へと大学改革を行い、国際標準並みの学習量確保と卒業要件の適正化を図るとともに、ICTの活用により地方にいながら多様な大学へ進学できる仕組み作りを支援し、学びの選択肢を広げます。
  • 子どもたち一人一人の個性を伸ばす多様な学びや、主体的、共創的な学びの実効性を高めるため、OECD諸国の中でも突出して多い1クラスあたりの生徒数について見直しを行い、少人数制学級を実現します。
  • 教育無償化の理念のもと、義務教育中に発生する教材費や学用品費、校外学習費などについても保護者負担の軽減をすすめます。
  • 問題行動を起こす児童生徒を学校に出席させないことを目的としている「出席停止」の制度を改め、当該児童生徒の抱える複合的な課題を解決するための専門的支援体制を有する新しい学校への出席を通じて当該児童生徒を支援する制度を構築します。
  • 現状、いじめ加害者に対して、出席停止の措置がとられずに、被害者が学校に行けなくなることが多いことに鑑み、加害者への指導とケアを明確化し、被害者の安心と加害者の更生に注力します。
  • 児童生徒の問題行動・不登校など生徒指導上の諸課題については、先進的な研究結果を取り入れるとともに、調査やヒアリングなど科学的な根拠に基づいた指導を徹底し、次世代を担う子どもたちの豊かな発達を後押しします
  • 学校・園でおこる重篤な事故については、全国の学校で類似の事故が起こっている現状に鑑み、全国的なデータベースを整備することで各学校・園における再発防止策の実施と事故リスクへの予見能力を高め、子どもたちが安全に過ごせる教育環境を整備します。


  • 子育て・保育

  • 「こども家庭庁」に代わり「教育子ども福祉省」を設置し、教育と福祉を一体化することで、子どもたちの学びと育ちを総合的に支える体制を作ります。また、幼児教育保育が「幼稚園・保育園・認定こども園」の3つに分断され、それぞれ異なる省庁が所管している現状を改め、幼保一元化を実現します。
  • 子どものために使われる大規模な財源を確保することを目指し、予算枠を財務省の取りまとめから独立させ、GDPの一定割合を必ず子どものために配分する等と定めた上で、その財源を着実に活用できるあり方を検討します。
  • 少子化の原因の一つである未婚化に対応するため、自治体が工夫して行う未婚化対策を支援するべく、必要な制度整備や財政支援を行います。
  • 認可保育所の設置基準や運営補助金について、柔軟性を欠く全国一律の基準を改め、原則として条例で決められるようにする等、保育政策の地方分権化を徹底し、地域の実情に応じた保育サービスを可能にします。
  • 施設給付型の補助金を見直し、ベビーシッターや、保育サポーター、小規模保育園など、多様な子育て支援サービスの中から利用者が選択できる制度にすることによって、子育て支援のベストミックスを図ります。
  • 病児病後児保育・ベビーシッターや子育て世代向けの住宅利用等、さまざまな子育て支援サービスに利用できる子育てバウチャーの導入・大幅な拡充を進めます。
  • 保育士の給与について、官民格差の是正や正規・非正規職員間の同一労働同一賃金、私立保育園と無認可保育施設の保育士の処遇の大幅改善など、抜本的な処遇改善を行います。
  • 長時間労働、サービス残業、持ち帰り残業を撤廃するなど保育士の働き方改革を推進し、保育士不足の解消に努めます。
  • 保育所での重大事故を防ぐため、自治体に認可外を含めた事前通告なしの抜き打ち調査の実施権限を付与するとともに、重大事故から指導歴に至るまで情報公開を徹底し、保育の質の向上を図ります。
  • 公園遊具での重大事故・死亡事故が発生している現状に鑑み、公園遊具の安全性を審査する第三者機関の関与など、仕組みの厳格化を推進します。
  • 医療的ケア児について、看護師らを車両に同乗させる通学支援の拡充や医療的ケア児対応型の保育園の増設など、当事者とその家族への支援を促進します。
  • 多胎児家庭特有の子育て課題に寄り添った自治体の支援を後押しし、産前産後のケアも含めて多胎児家庭が適切な支援を受けられる体制整備を促進します。
  • 新たな社会問題となりつつある育児と介護のダブルケア問題解決のため、自治体に実態調査・把握を促すとともに、育児・介護の縦割りに阻まれない支援体制を整備します。
  • ヤングケアラーの実態調査・把握を行うとともに、学業や社交性の獲得において子どもたちに負の影響がでないよう地方自治体における具体的な支援体制の整備を法制化します。
  • 児童虐待や経済的環境等、様々な理由で社会的養護を必要とする子どものため、弁護士等の専門家を常駐させるなど児童相談所の機能を強化するとともに、ニーズに応じた機能分担を推進します。また、特別養子縁組の促進や里親委託率の向上のため、自治体や民間支援団体との連携を強化します。
  • 質の高い、やりがいのある里親養育を実現し、特に愛着形成が重要な乳幼児期を中心に、すべての子どもが愛情ある家庭(生み親、養親、里親など)で育つことができる環境を構築します。乳児院については家庭的養育を重視した支援機能へと発展的に移行させ、施設養育から家庭養育への転換を図ります。
  • 児童相談所の一時保護所における混合処遇を廃止し、義務教育を受けられない保護児童は原則通学できるよう子どもの保護環境を改善します。
  • 困窮しているひとり親支援を拡充するほか、社会問題化している養育費の不払いについて、国が立て替えた上で不払い者に強制執行できる制度を創設し、子どもが両親の離婚によって経済的な不利益を被らない環境を整えます。
  • 少子化対策にも有効な最低所得保障制度(ベーシックインカムまたは給付付き税額控除)が実現するまでの間、子どもの数が多いほど税負担の軽減が大きくなる「N分N乗方式(世帯単位課税)」を採用し、子育てによる経済的負担を軽減します。
  • 「出産育児一時金」ではカバーできない自己負担が子育て世代に生じている現状に鑑み、出産にかかる医療は原則保険適用とします。さらに十分な「出産育児バウチャー(クーポン)」を支給することで、実質的な出産費用の無償化を実現し、産科医療機関の経営を安定させ、出産にかかる医療の安全性と質を担保します。
  • 妊娠期と出産後で支援が途切れがちになる課題を解決し、家族を包括的に支援する体制構築するため、妊娠期から子育て期に至るまでの切れ目のない支援制度と地域拠点(日本版ネウボラ)を全国展開します。
  • 子どもの福祉・最善の利益の確保のため、離婚時の共同監護計画の策定、養育費の取り決めを義務付け、離婚後も共同して子どもを育てられる環境づくりを進めます。
  • 離婚後の子の監護に関する学習の機会を保護者に提供し、一方の親による不当な子の連れ去り、相手親との交流を妨げるような行為を防止することで、子どもにとって最善の養育環境を担保します。
  • 子どもの最善の利益を守るため、面会交流の促進に努めます。また、父母の離婚後の不安を軽減するためその年齢及び発達の程度に応じた子自身への講座を提供するとともに、相談・支援体制の充実を図ります。


  • 【行政改革・公務員制度改革】

    5 小さな行政機構で、大きな社会経済を回す。昭和型国家運営モデルからの大転換

    肥大化する非効率な政府のあり方を見直し、徹底したデジタル化・民間活用でスリムな行政へ。適正な評価制度の導入と人材の流動化で、公務員組織を政策立案集団へと進化させます。

    行政改革

  • マイナンバーの使途を拡大し、マイナンバーの「フル活用」を推進します。マイナンバーとすべての銀行口座の紐づけを義務化すること等を通じて収入と資産を捕捉するとともに、戸籍から不動産登記、外国人在留管理までを紐付けし、ワンストップサービスの拡張、有事の際の給付金の速やかな支給など、透明で公平公正、迅速な行政施策の実施を実現します。
  • 独立した権限を持つ「公文書院」を新たに設置し、公文書管理が各省庁に任されている杜撰な現状を改め、公正中立な機関と文書管理の専門家が適切に管理する仕組みを構築します。将来的には、公文書院の憲法機関化も検討します。
  • 公文書の管理・保存についてはデジタル化を徹底した上で、ブロックチェーン技術等の導入により書き換え・改ざん防止の仕組みを構築します。
  • 行政内部のあらゆる会議について議事録作成を義務付けるとともに、公文書の廃棄禁止を法令で定め、厳正な記録の作成と永久保存を図ります。
  • 公文書・議事録の公開につき、安全保障上の懸念や外部有識者への配慮の必要性がある場合は公表する時期を一定期間後にするなどの対策を講じつつ、原則としてすべて迅速な公開が行えるよう抜本的にルールを見直します。
  • 閣僚・官僚のメールやメッセージアプリなどについて、公文書として扱うことを検討するなど、政策意思決定について合意が形成された証拠となる文書だけでなく、合意に至った経緯・過程を公文書として残す仕組みづくりを実践します。
  • 国民の関心が高く、重要な政策決定に関わる会議については、ネット中継でフルオープンにするなど情報公開を徹底する取り組みを導入します。
  • 政策立案過程におけるEBPM(証拠に基づく政策形成)の実施を徹底し、行政活動のPDCAサイクルを確立するとともに、会計検査院など行政機関外部からの評価と関与をより拡充させます。
  • 内閣による弾力的な省庁再編を可能にするほか、財務省主計局から内閣予算局(仮称)に予算の企画立案機能を移管するなど、内閣主導体制の強化を図ります。
  • 税と社会保険料を一体で徴収・管理し、また、公的給付の支給等に関する業務を一元的に行う「デジタル歳入給付庁」を設置。マイナンバーを駆使して個人の納税・納付状況や支給額を即座に本人が把握可能にすることで、行政運営の効率化と国民の利便性の向上を推進します。
  • デジタル庁の新設に留まらず、デジタル時代に相応しい調達制度や人事制度を構築します。具体的には、建設技官や医系技官と並ぶ情報系技官のキャリアトラックを整備するとともに、法務省の保護司のような「情報(デジタル)司」制度の創設を検討し、政府と社会のデジタル化を短期間に達成します。
  • 国の財政状況を極めてわかりづらくしている特別会計については、抜本的な見直しと整理を行います。
  • 経済安全保障上重要な役割を担う政府関係法人や資産を除き、原則として官民ファンドや基金などの政府資産の整理や売却、独立行政法人等の政府関係法人の民営化を進めます。
  • JTや日本郵政、東京メトロ、NTT、日本政策金融公庫、日本政策投資銀行、国際協力銀行はじめ政府関係機関の保有株式を原則としてすべて売却し、民営化による業務効率化を行うとともに、売却収入により震災復興の財源を確保します。


  • 司法制度改革

  • 冤罪根絶のため、参考人も含めてすべての捜査において取り調べの全面可視化を行うとともに、国際基準である取り調べ時の弁護人立ち合いの制度化に努めます。
  • 公判前に裁判官・裁判員や世論の予断を生じさせている、捜査機関や関係者による事件に関連した「情報リーク」がないよう、守秘義務の遵守徹底と厳格な調査・処分を行います。
  • 法務省の民事局長に裁判官を採用する慣行、刑事局長に検察官を採用する慣行を見直し、国民に信頼される行政と司法の関係を構築します。
  • 子どもの権利条約の遵守に必要とされる迅速な司法関与を行うため、裁判官の適切な配置、弁護士を活用する非常勤裁判官制度などの司法改革を進めます。
  • 少年法の対象年齢を選挙権や民法に合わせて「20歳未満」から「18歳未満」に引き下げ、18歳・19歳の若者に大人としての権利と責任を認めます。


  • 公務員制度改革

  • 公務員を「身分」から「職業」とするため、公務員の過度な身分保障や評価制度を見直し、能力・実績主義の公務員制度改革を実行します。また、職員採用・育成において、専門性を活かしたプロフェッショナル型の職員の採用や、民間との積極的な人材交流を促進し、組織力向上を図ります。
  • 人事院勧告制度における官民給与比較のあり方を抜本的に見直し、公務員給与を適正化することで、官民間の実質的な「同一労働同一賃金」を実現します。なお、自衛隊員の給与については、公務員給与体系とは切り離し、民間に連動することのない大幅な待遇改善と危険業務手当の充実等を図ります。
  • 公務員と民間との人材交流や人材流動化制度を強化するとともに、有名無実化している管理職の内外公募制を活性化し、官邸の恣意的運用のみが目立つ内閣による人事権の一元化は運用を改善して国民全体のために働く行政組織を確立します。
  • 公務員の能力を最大限に引き出し、組織パフォーマンスを高めるため、適正な人員配置を行うとともに、柔軟な働き方や超過勤務削減、在庁時間に基づく適切な手当の支給を行い、公務員のワークライフバランスを推進します。
  • 行政機構内に乱立する各種本部や推進室等が省庁内の二重行政を生み、公務員の過度な業務負担を招いている問題に取り組みます。具体的には、重複する組織や機能の整理・統合を行うなどして、行政の効率化と意思決定の迅速化を図ります。
  • 公務員の再就職について、手続きの透明性と公平性を確保し、斡旋禁止の法制化と求人方法を厳格化することで、いわゆる「天下り」を根絶します。
  • 公務員および公務員労働組合による選挙活動を総点検し、特定政党の機関紙購入を含む勤務時間中の政治活動の禁止を徹底します。


  • 選挙制度改革

  • ブロックチェーン技術等を活用したインターネット投票(スマホ投票)の実現を目指すとともに、マイナンバーカードの活用なども視野に投票の利便性を向上させ、投票率の向上を図ります。
  • 記号式投票については、総務省が例示している様式に政党名が含まれていないことから、候補者名に加えて政党名を追加する方向で様式の統一を進めます。
  • 各選挙管理委員会ごとの独自の判断により運用されている公職選挙法を、候補者にも国民にもわかりやすい明確なルールとし、国民の政治参加を促進します。
  • 地理的特性や地域経済・気象条件の違いなどを加味し、地域の実情に応じた選挙運動が行えるよう、地方自治体において公職選挙法の規定を柔軟に変更する裁量を持たせ、有権者が必要な情報にアクセスしやすい環境整備を進めます。
  • ポスター掲示場に関する規定の改正やビラ・ポスターへの証紙貼り等の無駄な規制の撤廃により、選挙活動の負担軽減と合理化を図り、議員のなり手不足などの課題を解消します。
  • 戸別訪問の解禁やネット選挙運動の規制緩和・討論会の充実により、名前連呼の選挙から政策を語る選挙への転換を図ります。
  • 税金を効率的に使用する観点から、統一地方選挙の日程を可能な限り同日に集約していくことを推進します。
  • 「一票の格差」解消を目指し、特に現状では地域代表の側面を備えている衆議院議員の選挙区割りについては、定数削減も含めた改善を早急に行います。
  • 現行制度において衆議院の機能と重複している参議院については、議員選出のあり方を見直し、今後の統治機構改革を視野に入れた都道府県選挙区のブロック制への変更、自治体首長と参議院議員の兼職禁止規定の廃止など、衆議院との機能分担を明確化した抜本改革を行います。
  • 二重国籍の可能性のある者が国会議員となっていた事例に鑑み、外国籍を有する者は被選挙権を有しないことを定めるとともに、国政選挙に立候補する者は自らの国籍の得喪履歴の公表を義務づけます。
  • 衆参両院の被選挙権年齢を18歳に引き下げるとともに、供託金の金額を年齢に応じて見直すなど、間口を広げて多くの選択肢から有権者が判断できる環境を整備します。
  • 投票率の低下や人口動態により、特定世代の影響力が顕著に弱まる現行選挙のあり方を見直し、0歳児に投票権を与える「ドメイン投票方式」等を導入します。
  • 選挙の自由と公正性を守るため、選挙の自由妨害罪の法定刑を引き上げ、その適用範囲を明確化します。妨害行為の具体例を法律で明確に規定し、厳正に対処します。さらに、公正かつ迅速な選挙の取り締まりを徹底し、民主主義の根幹である選挙の自由を守ります。


  • 【外交安全保障】

    6 国際秩序を創る外交構想と、国民の命を守る総合安全保障

    我が国の「積極防衛能力」を着実に強化するとともに、国際秩序の再構築を主導し、防衛・経済・資源エネルギー・食料を含めた総合安全保障を推進します。

    安全保障:総論

  • 世界の平和と繁栄に貢献する外交政策を理念として、日本の主権と領土を自力で守る体制を整備し、政権を担える政党として現実的な外交と安全保障政策を展開します。


  • 安全保障:積極防衛能力

  • 防衛費のGDP比1%枠を撤廃し、まずはGDP比2%を一つの目安として増額することを目指し、他国からの武力による侵略や、テロ、サイバー攻撃、宇宙空間に対する防衛体制を総合的に強化し、国民の生命と財産を真に守れる「積極防衛能力」の整備を図ります。
  • 防衛費増額に伴う財源確保については、増税ではなく、短期的には外国為替資金特別会計(外為特会)の活用や臨時国債の発行を検討し、中長期的には徹底した行財政改革や経済成長による税収増などを通じて持続的に確保することを目指します。
  • 「専守防衛」の定義のうち、防衛力を行使する態様、保持する防衛力等に係る「必要最小限」に限るとの規定・解釈の見直しに取り組み、他国からの侵略に対する抑止力を強化します。
  • 防衛、危機管理、セキュリティなど国内および国際の安全保障に貢献する研究について産官学協力を推進します。
  • 自衛隊員の待遇を抜本的に改善し、任務に応じた危険手当を創設する等、自衛隊及び隊員の地位向上を実現し、必要に応じた増員を行います。国家のために亡くなられた方々への対応・慰霊が不十分である現状を重く受け止め、遺骨の収集や旧軍墓地の国立化を進めます。自衛官等の殉職者への追悼のあり方についても、国家として適切な取り扱いを定めます。
  • 日米が対等の関係に立つことが同盟の維持には不可欠であるとの認識の下、米軍人、米軍属等の犯罪行為に厳正な態度で臨みます。特に沖縄県民はじめ日本国民の生命、身体、財産を守り、法の下の平等を保障するため、日米地位協定を抜本的に見直します。
  • 沖縄基地問題については、日米政府が真摯に対話を重ね、合意可能な新たな基地負担軽減プラン(訓練場所等の暫定的な移転も含む)を示します。また、地方自治体・地域住民との合意形成に必要な手続き法の制定を検討します。
  • 先進諸外国では標準とされている戦争被害補償法制の整備に向けた議論を開始します。
  • 我が国の防衛力の抜本的強化に向けて、中距離ミサイル及び軍事用ドローン等をはじめとする新たな装備の拡充を行います。また、宇宙、サイバー、電磁波といった新たな領域における防衛体制をさらに強化します。
  • ロシアが核兵器による威嚇という暴挙に出てきた深刻な事態を直視し、核共有を含む拡大抑止に関する議論を開始します。また、防御・反撃・制裁に関する手続きを日米間で確認し、抑止力の実効性を高めます。
  • 国際社会でポスト核拡散防止条約(NPT)体制を追求するべく、核軍縮に向け新たなテーブルを構築します。
  • 憲法第9条については、平和主義・戦争放棄を堅持した上で、自衛隊を明確に規定します。
  • 集団的自衛権行使の要件を明確化するため、現行の「存立危機事態」の要件に代えて、「米軍等防護事態」(日本周辺で、現に日本を防衛中の同盟国軍に武力攻撃が発生したため、わが国への武力攻撃の明白な危険がある事態)を規定します。
  • 偶発的な武力衝突を回避するため、日中当局間の「海空連絡メカニズム」等の措置を取れるよう、自衛隊および海上保安庁の体制を強化します。
  • 我が国を取り巻く国際情勢に鑑み、領海などにおける公共の秩序の維持を図るため、わが党が提出した自衛隊法及び海上保安庁法の改正案を成立させ、自衛隊の部隊による警戒監視の措置及びその際の権限について定めるとともに、海上保安庁の任務として領海の警備が含まれることを明記します。


  • 安全保障:ハイブリッド戦対応力

  • 海外からの投資を呼び込みやすい環境を整備し、自由で開かれた貿易投資を実現すると同時に、経済安保・技術流出防止の観点から、我が国の安全を脅かす投資については、実効的かつ機動的な対応を行える立法措置を検討します。
  • 現行の経済安全保障法制の実効性を担保するため、わが党が提出した経済安保実行化法案に盛り込んだ罰則の適用や実施能力の強化等、具体的な措置の拡充を行います。
  • 防衛施設周辺や国境離島の土地等が外国人・外国企業に購入され、我が国の安全保障を脅かす事態が生じていることに鑑み、国家安全保障上重要な土地等の取引等については厳格に規制を強化します。
  • 米国のCIAのような「インテリジェンス」機関を創設するとともに、諸外国並のスパイ防止法を制定し情報安全保障を強化します。
  • 世界的なエネルギー価格高騰や、ウクライナ危機等によるエネルギー安全保障の観点から、安全性が確認できた原子力発電所については可能な限り速やかに再稼働します。長期的には、エネルギー安全保障確保や脱炭素社会実現とのバランスの中で、既設原発で老朽化したものについては市場原理の下でフェードアウトさせます。
  • 食料安全保障上の重要な指標である「食料自給力指標(米・小麦中心の作付け)」に基づき、食料自給率の向上を図ります。自給率の高いコメの消費拡大策を推進するとともに、自給率の低い穀物や飼料等の国内生産を拡大します。
  • 食料安全保障を確立していくため、食料自給率の量的な向上だけでなく、米国、豪州といった同盟国、友好国等貿易相手国との二国間関係を踏まえた食料・飼料等の安定供給に関する定量的なリスク検証を徹底し、質的な観点を取り入れた戦略的な対応を進めます。


  • 安全保障:平和を創る国際秩序

  • ウクライナ危機において国連安全保障理事会が世界の平和維持システムとしての機能不全を起こしている現状を踏まえ、拒否権の廃止を含む抜本的な改革を求めるとともに、必要であれば国連に代わる新たな国際秩序の形成を目指します。同時に、国際機関における要職に日本人を送り出し、財政的貢献だけでなく人的貢献を図り、我が国のプレゼンスをより一層向上させます。
  • 国連平和維持活動(PKO)において、明確な停戦合意が確認できない地域で活動するケースが増えていることから、「PKO5原則」の実態に合わせた見直しを検討し、国際平和への積極的な貢献を推進します。
  • 東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟を基軸とし、米英豪印台など価値観や課題意識を共有する国・地域との海洋国家ネットワークを深め、我が国の防衛力を強化します。
  • 過剰な海洋権益を主張し国際社会の脅威となる国家に毅然とした対応をとるため、オーストラリアやインド、ASEAN諸国など「航行の自由作戦」に参加した諸外国との連携を強化します。
  • 他国の武力攻撃を受けた際の国民保護や、国外で紛争が発生した際の在留邦人の保護について、国内外の事例を参照しつつ現実的な措置について検討します。その際、人道回廊等の設置には相手国との一時的・局所的停戦が必要であるため、有事の際でも双方に合意を履行させる国際的な仕組みの整備を働きかけます。


  • 外交:周辺国

  • ウクライナ危機を踏まえ、ロシアとの新たな外交関係についてはゼロベースで抜本的な見直しを行います。その上で、不法占拠が続く北方領土については早期返還を目指します。
  • 中国は経済面において互恵的関係の構築に向けて対話を重ねる一方、香港やウイグル・チベットのように、自由・民主主義・人権の尊重・法の支配が懸念される事態が生じた場合は毅然とした対応を行います。また、尖閣諸島や台湾における力による一方的な現状変更の試みは一切容認できない立場を堅持します。
  • 日台間の関係強化に向けて、日本版の「台湾関係法」を制定及び二者間のFTAの締結を目指します。また、台湾との情報共有を進めるため交流協会の駐在防衛担当を退職自衛官から現職自衛官の出向とし増員を図り、駐日台湾公館の公的化を図ります。台湾の国際関係機関へのオブザーバー参加を後押します。
  • 北朝鮮の拉致問題及び核・ミサイル開発等の問題については、国際社会と連携して断固たる措置を実施します。特に拉致問題については今世代で解決すべく、一日も早いすべての拉致被害者・特定失踪者の奪還に向けて真相究明と外交努力を尽くします。
  • 韓国内で発生した旧朝鮮半島出身労働者(徴用工)問題や、日韓の領土・安全保障に関わる事態については日本の立場と国益に基づく毅然とした対応を取りながら、未来志向の日韓関係を構築します。
  • 歴史的に友好関係にあるアラブ諸国との関係を強化し、対話を通じた中東和平の実現に向けて日本独自の役割を果たし貢献します。


  • 外交:他地域・世界

  • 中南米に存在する世界全体の約6割を占める200万人以上の日系人及び日系コミュニティと連携し、二国間の友好関係を強化するとともに、国際社会における日本の存在感を高めます。
  • アフリカは世界の成長と平和構築に関して大きな潜在性を秘めていることを認識し、通商関係強化と社会課題解決に取り組みます。日本へのアフリカ人留学生や就労者をネットワーク化し、日本とアフリカを繋ぐ架け橋をつくります。
  • EPAを基軸として域内経済連携に積極的に関与し、世界規模での自由貿易の推進、自由主義経済圏の拡大をはかります。TPP11については、覇権国家である中国の加盟希望については慎重かつ戦略的に対応しつつ、台湾や英国などの参加を積極的に促し、経済連携を深めると同時に経済安全保障の強化を図ります。
  • ODA予算を有効活用し、積極的な対外支援策に転換させることで、途上国との友好と経済安全保障を促進します。
  • 国際的な人権侵害が頻発している事態に鑑み、人権侵害を行った個人・団体を対象とし、ビザ規制や資産凍結などを行う人権侵害制裁法の制定を検討します。


  • 【統治機構改革・地方分権】

    7 国のかたちをグレートリセット、地方の自立を実現する統治機構改革

    限界が明らかになった中央集権体制を打破。権限・財源・人間を地方に移譲して地方の自立を促すとともに、副首都や道州制の実現により分権型・多局型社会へと転換を図ります。

    首相公選制・一院制

  • 将来的な首相公選制・一院制の導入を視野に、積極的な議論と検討を開始します。


  • 都市政策

  • 道府県と政令指定都市の二重行政問題が全国で顕在化している現状に鑑み、都市圏の一体的な成長を加速させるため、広域行政を一元化し、基礎自治体は住民サービスに特化する、新たな都市制度・地方自治体のあり方を法制上の措置を含めて提案・実現します。
  • 都市運営の改善案として議論されている広域行政一元化・特別自治市・都市間連携などについては、二重行政解消に向けた様々な選択肢の一つとして、その地域特性に応じて地域が主体となり検討を進めます。
  • 「東京圏」と呼ばれる一都三県五政令市にまたがる通勤・通学圏を一体運営する組織体を形成。広域自治体は経済圏に合わせた広域行政や都市戦略などに役割を特化してスリム化し、基礎自治体に徹底的に権限を移譲する、ロンドンをモデルとした「グレーター東京構想」を実現します。
  • 首都・副首都法を制定し、大阪・関西を首都機能のバックアップを担う拠点とすることにより、二極型国家を実現します。さらに、グローバルな都市間競争を勝ち抜いて日本経済をけん引するエンジンを増やし、二極型国家から多極分散型国家を実現していくため、憲法改正国民投票を通じた道州制あるいは地方自治法特別法を通じた広域行政の一元化を推進します。
  • 地方自治体の不必要な公共工事を抑制し、効率的な行政運営を促進するため、公立施設の建て替えや大型公共工事の是非について、第三者委員会等が事業評価を行い、実施自治体が説明責任を負う制度の導入を検討します。あわせて、自治体間の公立施設の共同利用を推進し、地方自治体の財政健全化と広域連携を図ります。


  • 地方活性化

  • 統治機構改革に欠かせない地方活性化のため、過疎だからこそ行う必要のない規制については、地方においては積極的に撤廃し、新たな挑戦をしたい企業家が地方を目指す流れをつくります。
  • 地方において高速インターネットを不自由なく使える環境を整備し、企業の社員がワーケーションを行ったり、農林水産業を副業で営める仕組みをつくることで、交流人口の拡大や定住へとつなげます。また、希望する高校生や大学生が一定期間農山漁村にファームステイできる支援制度を創設することにより、地方が豊かな国土の保全や食料確保という重要な役割を担っていることを若者に啓発するとともに、過疎地の活性化を図ります。
  • 地方自治体の財源確保と地域経済の活性化を図るため、当せん金付証票法(宝くじ規制法)の改正を速やかに行い、宝くじの発売権限を全国の市町村に拡大し、地域経済の活性化につなげます。


  • 道州制・権限移譲

  • 憲法を改正し、コロナ対応で限界が明らかとなった中央集権体制から、地方分権体制(道州制)に移行します。国の役割を明確に絞り込み、国の機能強化と地方の自立を実現します。
  • 道州制基本法を制定し、国、道州、基礎自治体の役割を明確化します。そのうえで、国のあり方を抜本的に再構築します。
  • 地域事情に応じて市町村合併も選択肢に、行財政基盤を強化する適切な「選択と集中」により、少子高齢化社会にも対応できる基礎自治体を形成します。地方議員の定数については、地域事情を考慮しながら削減・適正化を図ります。
  • 国から地方への権限移譲に伴い、国の省庁出先機関は原則廃止し、職員の地方移管を進めます。
  • 道州制が実現した場合には、自治体の運用と組織は、自治体や住民の発意により多様な制度設計を可能とする法制度を整備します。
  • 消費税は地方自立のための基幹財源と位置づけ、将来的には、税率設定を地方に任せた地方税へと移行します。(再掲)
  • 自治体は広域自治体の道州と基礎自治体の二層制として、自治や問題解決はできるだけ小さな単位で行い、対応しきれない部分のみ大きな機関で補う「補完性の原則」を明文化します。国は国家として存立に関わる事務・本来果たすべき役割を担い、それ以外の事務は原則として自治体が担うよう改革します。
  • 自治体の組織及び運営につき、その自治体の条例で決められるよう改めます。道州は国の役割以外の法定事項につき、法律に優位した条例(または州法)を制定できるようにし、「法律の範囲内」とされている現行憲法から自治体の条例制定権の範囲を飛躍的に拡大させます。
  • 自治体の課税自主権を定める一方、自治体間の財政力の不均衡については、道州間では道州相互間、基礎自治体間ではその道州内で財政調整を行うという財政調整制度を構築します。道州制が実現するまでの間は国が総需要額を算定して交付する地方交付税制度は廃止し、新たな財政調整制度として、国と地方の協議により客観的基準に基づき財源配分を決定する地方共有税を創設します。


  • 【憲法・皇室制度】

    8 時代に合わせた「今」の憲法へ。憲法改正議論をリードし、国民投票を実現

    教育無償化や自衛隊の明記、緊急事態条項の創設など具体的な改正条文案を示し、期限を区切って国民投票の実現を目指すなど、停滞している憲法改正議論を積極的にリードします。

    憲法:総論

  • 憲法改正については、2016年3月にわが党が公表している憲法改正原案3項目である「教育の無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所の設置」に加えて、「憲法第9条への自衛隊の規定」「緊急事態条項の創設」の実現を目指し、憲法審査会における議論をリードします。
  • 憲法改正国民投票法案については、表現・言論の自由に配慮し過度な規制は行わず、国民投票広報協議会等を通じた正確な情報発信によって国民的議論を喚起します。また、ネット上のフェイクニュース等が社会問題化している現状に鑑み、情報リテラシー教育の推進を図ります。


  • 憲法:教育無償化

  • すべての国民は経済的理由によって教育を受ける機会を奪われないことを憲法に明文化します。
  • 機会平等社会実現のため、保育を含む幼児教育から高等教育(高校、大学、大学院、専門学校等)についても、憲法の定めるところにより無償とします。憲法改正が実現するまでの間は法律によってこれを定めます。
  • 家庭の経済状況にかかわらず、等しく質の高い教育を受けることができるよう、義務教育の他、幼児教育、高校、大学など、教育の全課程について完全無償化を憲法上の原則として定め、給食の無償化と大学改革を併せて進めながら国に関連法の立法と恒久的な予算措置を義務付けます。(再掲)


  • 憲法:統治機構改革

  • 憲法を改正し、コロナ対応で限界が明らかとなった中央集権体制から、地方分権体制(道州制)に移行します。国の役割を明確に絞り込み、国の機能強化と地方の自立を実現します。(再掲)


  • 憲法:憲法裁判所

  • 政治、行政による恣意的憲法解釈を許さないよう、法令又は処分その他の行為が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する第一審にして終審の裁判所である憲法裁判所を設置します。
  • 憲法裁判所の判決で違憲とされた法令、処分などは、その効力を失うこととし、判決はすべての公権力を拘束する効力を持たせます。


  • 憲法:自衛隊

  • 憲法第9条については、平和主義・戦争放棄を堅持した上で、自衛隊を明確に規定します。(再掲)


  • 憲法:緊急事態法制

  • 他国による武力攻撃、内乱・テロ、大規模自然災害、および感染症の蔓延などの緊急事態に対応するための緊急事態条項を憲法に創設します。その際、濫用を抑止する観点から、緊急事態条項の発動には憲法裁判所の承認が必要であることを明記します。


  • 皇室制度

  • 皇室制度については、古来例外なく男系継承が維持されてきたことの重みを踏まえた上で、国民的理解を広く醸成しつつ丁寧な議論を率先します。現状の継承順位を変更しないことを前提に、安定的な皇位継承のため、皇室の歴史に整合的かつ現実的である「皇族には認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系の男子を皇族とする」案を第一優先として、皇室典範の改正に取り組みます。
 
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