今回の選挙は、発足した岸田文雄政権の信を問うものである。危機に直面する日本の命運がかかった決戦であり、政権を選択する選挙である。

この30年、日本の経済は成長せず、賃金が上がらない一方、税と社会保障費の負担によって、国民の可処分所得は低下の一途をたどっている。

最大の原因は、古い制度を変えようとしない自民党政治の無策不作為にある。いつまでも既得権益としがらみを断ち切れない自民党政権に、古い政治を続けさせるわけにはいかない。

岸田総理は「成長と分配」と声高に叫んでいるが、肝心要の「改革」への姿勢は見えず、いったい、どのように分配のための果実を生みだしていくのか理解に苦しむ。与党に負けまいと聞こえのいいバラマキ政策を競い合う無責任野党も論外だ。改革なくして成長も分配もない。

9年前の結党以来、わが党は維新八策をまとめ、大改革（グレートリセット）による新しい国づくりを訴えてきたが、まだまだ道半ばである。

しかしながら立ち尽くしている時間はない。私たちは、率先してきた「身を切る改革」を背に、政治家や政治のあり方を根底から変える大改革に挑む。古びた税制と社会保障制度、成長戦略を三位一体で再構築する「日本大改革プラン」を実現させれば、経済成長により格差社会を是正し、持続可能な社会を創り出せると確信している。

日本維新の会は、抵抗にひるむことなく、不可能と言われた改革を大阪で実現した。このうねりを国政に広げ、希望ある日本の未来を切り開いていくことが、私たちの使命である。

停滞か、維新か。改革なくして成長なし。改革なくして分配なし。改革なくして安心なし。私たちは、自民党を過半数割れに追い込むことによりこの国のかたちを根本から変える力を日本維新の会に与えていただくよう訴えていく。

小選挙区においては日本維新の会の候補者を、そして比例代表では「日本維新の会」または「維新」と書いて投票していただくよう心よりお願いする。

令和3年10月19日
日本維新の会
代表 松井一郎